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榊@スパークG51b
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こるつと/カレーのはなし

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※これまでのあらすじ※
こるつは、この世界のどこかにお兄ちゃんのプロイセンと一緒に住んでるちょっとしたおこさまです。
としは、ちゅっくらい。お家でなんだかよくわかんない仕事してるお兄ちゃんと(ほかの友達のおとーさんみたくカイシャ?に行かないんだ。こいつ、もしかしてプ(ry※違います。ちゃんと働いていますが、こるつはそういう風に勘違いしているようなのです)仲良く暮らしています。
ああほら、今日もエラそうにしていますよ?


「ば、ばかにするな!俺は中辛は、だ!!」
こるつはいたくプライドを傷つけられた様子でΣ0▲0。と強がってみせました。
急いで家に帰って兄に言いました。
「おいプロイセン!」
「あー?なんだがきんちょ」
「がっ…い、いや、そんなことはどうでもいい、今はカレーだ」
「あ?」
「うるさい!今日はカレーだ!中辛を作れ!今すぐだ!!」
「はァ…?お前なに?突然?」
「う、うるさいうるさい!今日はそれしか食べない!!」
「…ったく…ああはいはい、わかったよ、カレーな、」
バタバタ帰ってきてリビングに飛び込んで来たと思ったら突然そんなことを言いだした弟に、またか…と思うやら、まあ、食べたいものをリクエストされて満更でもないやらの兄は苦笑してその頭を撫ぜました。
(バシッ!)
(気安くさわるな!とすかさずその手を叩かれました)
(ああはいはい、すみません、すみませんね、っと、)
「よーし、んじゃ買いものにでも行くかぁ、」
「ん、」
立ちあがった兄に満足してこるつは部屋にランドセルを置きに行きました。一緒に、近所のスーパーでお買い物です。 
カートを押したがるこるつ。
セロリやピーマンをカゴに入れようとする兄の気をそれとなく逸らそうとするこるつ。
にんじんは…ま、まあ、カレーにはひつようだからな!!(泣)

「おいルッツ、やめろそれはねえよ」
「バカを言えこのおろかもの。カレーと言えばこれだろう」
「いや、敢えて言うがそれは外道だね。信じられないね」
「う、うるさいうるさい!いいから黙って金を払え!」(泣)
「はいはい。あ、牛乳、きれるんだった。取ってきてな、俺肉買ってるから」
「うむ。」
ここで鶏派と牛派で大戦争が勃発します。
が、まあ、それはまた、別の話。
「ふくじんづけは?」
「入れた」
「よし。」
「ったく、お前いちいちエラそうな、」
「黙れ間違えるな。偉そうなんじゃない。俺は偉いんだ。少なくともお前よりだ」
「はいはい。その通りですよルツさん」
「(イラッ)」
ぽかん!
「あいてっ!なにすんだこのクソガキ!」
「ふんっ」
「ったく…」
そしてヨーグルトを買いに行く兄。お菓子売り場でどれにしようか真剣に悩むこるつ。
パスタの麺を探しに行く兄。まだお菓子売り場で真剣に比較検討しているこるつ。
レトルトの売り場に行く兄。やっと決まったと思ったらワゴンセールにもう無くなったと思ったコンプリート出来ていなかったカード入り菓子を見つけてΣ0▲0!!となるこるつ。戻ってきた兄。
「?何やってんだ?」
「ッ…お、お前には関係ない…」
「? ??まあいいや、ほら、レジ行くぞ」
「ッ…!」
「??」
ガラガラガラガラ…カートを押して会計に行こうとしてしまう兄にこるつは思わず泣きそうな顔になってしまいました。
目が、一瞬泳いだのを見たのでしょう。兄は、ぷっ、と噴きだしてこう言いました。
「あー…、なんか俺今無性にチョコスナック食いてえわ。なんかアレ。ウェハースの。買ってこ。」
特売のワゴンに近付いて、お、ラッキー安くなってんじゃん、と、ぽいぽい袋をカゴに入れました。
「ッ…!」
こるつにはそれが悔しいやら何やら。
まったく、その幼稚な趣味はなんとかならないのか、と憎まれ口を叩くのが精一杯です。
(嫌なヤツ、)(いやなやつ…!)
だから嫌いなのです。プロイセン。どうせ、あぁ?なんだこれ、俺ウェハースだけでいいんだよ、とか言ってカード捨てようとするくせに、
こるつはギリッと兄をにらんで、ついでに蹴飛ばしてレジに向かいました。
「あいてっ!」
蹴飛ばす前に膝かっくんという容赦のない行為です。まあ、いいんですけどね、
二人で手分けして荷物を持って、家に帰ります。
兄は台所へ。こるつは宿題とお菓子と一緒にリビングへ。

…ガサガサガサ、ばたん、ごそごそ…ジャー、かちゃかちゃかちゃ、…トン、トントントン、トントントントントン…

――しばらくして、音のするほうからいい匂いがしてきました。
野菜と、肉のゆだるにおいです。
(…カレー粉は、さいご、)こるつはもう知っています。兄のそれをうしろから、見ていたことがあったからです。(もうそんなこと、しませんけど、)
また暫くして、今度はカレーになったいい匂いがそちらからして来ました。
宿題も終わりました。お菓子は…まだ食べていません。(きゅぅうう、)お腹も鳴りました。
「プロイセン!」
「あー…?」
鍋を火に、掛けているときの兄は椅子を台所に持ち込んで、そこで本や新聞を読んでいます。こるつはそれに声を掛けました。
「まだか!いつまで掛かっている!」
「ああはいはい、そろそろ出来るから。ソレ、片しときな、」
キッチンスペースから顔を出してそう言った兄に満足して。ん。とこるつはテーブルの上を片付けました。
部屋に、おいて戻ってくるとランチョンマットとフォークにスプーン、水差しとコップがもう、そこには用意されていました。
(皿…)
こるつは、取りに行きました。
「ん?どした?」
「肝心の皿がないぞ」
ばかものめ、と食器棚を開け少し背伸びして、カレーの皿を出しました。
「ん。鍋は持ってくから、メシ、よそっときな」
「うむ。」
兄がその後ろでコンロの火を消した音がしました。並んで、食卓へ向かいます。
いただきます、と二人して、手を合わせてプロイセンはフォークで、こるつはスプーンで掬ったひとくちを、口に入れた瞬間のこるつの顔!ああ、お見せできないのがとても残念です。
「ぷ、」ぷぷ、と、兄が、笑いをこらえました。こるつはそれどころではなかったので気付きませんでした。とにかくごくん、と飲み込みたくて、目の前のコップの中身をがぶがぶと飲みました。
「ッ、ッ…!!」
「ほら、お前はまだこっちな、」
兄が、いつの間にか別の皿を持ってきて、ひりひりとする口を押さえているこるつの前にコトンと置きました。「ッ、」
見なくても、においでわかります。むかし、こるつも食べていたものでした。
「っば、ばかに、するなっ!」
「でも今日はソレかコレしかねえよ?」
兄はしれっと言います。
「ったく、ドコで何言われたのか何聞いてきたのか知らねえけど、俺だってコレ、結構辛いんだぜ?」
なんで中辛なんだよ、突然、と呆れ顔さえします。こるつは悔しくなって言いました。
「っ、ゲルマン男児たるもの!!」
馬鹿にされたままでいられるものか!と、涙目で言った弟にプロイセンは苦笑して言いました。
そうな。お前がんばったな。よしじゃあこうしよう、と、こるつの目の前の二つの皿のルゥを混ぜました。