日ベラ小ネタ詰め合わせ
チョコの味がしました。
「さあナターリヤさんポッキーゲームしましょう!」
突然本田が手にチョコ菓子を持ってナターリヤに近付いてきた。
「・・・なんだそれ」
「ポッキーというお菓子を端から食べていくゲームです。」
本田はキリリと真剣な顔をする。
「いやだからなんで今そういうことをする必要があるんだ意味がわからない」
お前はいつも本当に意味不明だな、と嘲るナターリヤの口に、本田は勢いよくポッキーを挿し込んだ。
「今日が11月11日で、ポッキーの日だからですよ!もうすぐ日付変わるんですから早くしないと!」
「ん゛ー!!!」
口にポッキーを咥えながらナターリヤは不満そうな顔をしたが、あまり威力はなく、本田はそんなことおかまいなしにもう片方の端を咥えた。必然的に、というかそれがこのゲームの目的でもあるのだが、二人の顔は近くなる。
「・・・・」
「・・・・」
本田は少しだけ頬を赤らめたものの、しかし端からぽつりぽつりとポッキーを齧り始めた。どんどん近くなる顔に、ナターリヤはどうしていいかわからなくなって硬直する。なんでこいつはほんとにもうまったく!とか考えながらも、ぽきりと齧った。するとほんの少しだけ残して、ポッキーは折れてしまう。
「ばーか!私の勝ちだ!」
勝った、と確信したナターリヤはしたり顔で本田を蔑んだが、その瞬間目を閉じる暇もなく、ナターリヤの唇は塞がれる。
「こんなゲームをしなくても、私はいつでも好きな時にナターリヤさんにキスしますよ?」
にっこり笑った本田に、ナターリヤはグーパンチした。
なんで私こいつのこと好きなんだろう、とナターリヤは顔を赤らめるのだった。
作品名:日ベラ小ネタ詰め合わせ 作家名:ずーか