二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」
フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

【完全読み切り】淨

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 

 人間は勝手なものだ。自分たちの利益のためにほかの生物のことなど、まったく気にかけない。

 #

 ミナキは、スイクンを追い続ける傍ら、水棲生物を守るNPO団体に募金をした。
 水がきれいになるとスイクンが現れないかもしれない。でも、人間が水を汚していいわけはない。そんなふざけた道理が通用するか。
 世界は人間だけのものじゃない。この地球に住むみんな、たとえそれがバクテリアみたく微小の生物であろうとも、ここに住んで、ひとしく恩恵を受ける立場にある。
 
 だが、さらにミナキは幻滅させられた。

 そのNPO団体が、実際には受け取った寄付金を着服していることがわかったのだ。

 #

 「マツバ…人間っていったいなんだろう」
 「う〜ん…分からないけれど…少なくとも捨てたもんじゃないと思うよ」
 「! なんでだい?」
 「だって、そういう悪人もいれば、君のような奴だっているわけだろ?みんながみんな、悪人ではないさ。だろう?」

 親友がこの男でよかった、とミナキは思った。 

 #
 
 「スイクン…」
 ミナキ青年は追い続ける。伝説の水ポケモン、スイクンを。
 
 そして、追い求める。みんなが笑って暮らせる、どんな生物も等しく暮らせる世界を。