悪酔い
そして俺はふらっと立ちくらみ、後ろに倒れかける。
イギリスはそんな俺を咄嗟に抱き寄せる。
「大丈夫か?それとも、さっきのでもう・・・」
「ちょっと黙れお前。やっぱ酔ってるだろ。なあ」
「酔ってねえよ。酔ってるわけ・・・」
そしてぐらりとイギリスは俺に倒れこむ。
・・・って、やっぱ酔ってんじゃねえか!
紛らわしい酔い方してんじゃねえよ!
「っていうか・・・!退け!この馬鹿野郎!」
なんなんだ。ほんとになんなんだ・・・!
俺は俺に倒れかかっているイギリスを自分の上から退ける。
いってえな・・・という唸り声が聞こえたがそんなことはしらねえ。自業自得ってやつだ。
もういい。あんなことされなけりゃ介抱ぐらいはしてやってもよかったが、もうしらねえ。
こんな奴放っておいて帰ってやる。
少しは此処で反省してろ。
あとこいつに誘われてもぜってえのらねえ。
イギリスの奴とはぜってえ飲まねえ。
飲むとしたら他の奴も一緒じゃねえと無理。
そう考えながら、俺は少し痛む頭を抱えてふらふらと家まで帰ることにした。
街頭の光が異様に明るく見えて、余計に頭が痛くなりそうだった。
悪酔い
(それでもやっぱり気になって、介抱してしまう俺は甘い)