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ささきひたき
ささきひたき
novelistID. 8907
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悪酔い

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そして俺はふらっと立ちくらみ、後ろに倒れかける。

イギリスはそんな俺を咄嗟に抱き寄せる。

「大丈夫か?それとも、さっきのでもう・・・」

「ちょっと黙れお前。やっぱ酔ってるだろ。なあ」

「酔ってねえよ。酔ってるわけ・・・」

そしてぐらりとイギリスは俺に倒れこむ。

・・・って、やっぱ酔ってんじゃねえか!
紛らわしい酔い方してんじゃねえよ!

「っていうか・・・!退け!この馬鹿野郎!」

なんなんだ。ほんとになんなんだ・・・!

俺は俺に倒れかかっているイギリスを自分の上から退ける。

いってえな・・・という唸り声が聞こえたがそんなことはしらねえ。自業自得ってやつだ。

もういい。あんなことされなけりゃ介抱ぐらいはしてやってもよかったが、もうしらねえ。

こんな奴放っておいて帰ってやる。

少しは此処で反省してろ。

あとこいつに誘われてもぜってえのらねえ。

イギリスの奴とはぜってえ飲まねえ。
飲むとしたら他の奴も一緒じゃねえと無理。

そう考えながら、俺は少し痛む頭を抱えてふらふらと家まで帰ることにした。

街頭の光が異様に明るく見えて、余計に頭が痛くなりそうだった。


悪酔い
(それでもやっぱり気になって、介抱してしまう俺は甘い)
作品名:悪酔い 作家名:ささきひたき