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ハニーモーニング

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帝人side


 目が覚めると隣に青年が寝ていた。帝人は一瞬硬直して、すぐに昨晩のことを思い出す。
 昨夜、平和島静雄と初めて夜を過ごした。といってもただ一緒にいてお話をしたとかではなく、まあ、そういうことだ。出会ってからそれなりに紆余曲折を経ておつき合いが始まり、自分は勿論どうやら彼の方もお互い戸惑いながらも順調に時間を重ねて、ついに昨晩帝人は静雄のものになった。
 静雄の寝顔はこれまでにも何度か見ているが、やはり綺麗だと思う。整った顔は帝人の前ではサングラスに隠されることは少なく、鋭い眼差しも柔らかくほんの少し細められるのが嬉しい。だが眠っている時の静雄はその目が隠されて、そうするといつもより幼い感じすらして可愛いと思う。静雄には言ったことはないが。
 小さく笑って動こうとすると、微かに鈍い痛みとなにより酷い身体の怠さに驚いた。自分の身体をよく見るとさっぱりしていて、サイズの合わないシャツを着ている。それが静雄のシャツで、彼が色々後始末をしてくれたことに気づいて帝人は顔が赤くなるのがはっきり分かった。ついでに下しか着てない静雄の肩に薄く残る噛み跡に昨夜のことも思い出して、直視できずに視線を逸らす。
 見たことのない欲を孕んだ瞳、優しいけど身動ぎもままならない力強い腕、少し掠れた声と、火傷しそうな熱。どれもいままで帝人が見たことのない静雄で、与えられる全てに翻弄され何もかもがわからなくなって、ただ確かにそこにいる静雄に縋りついた。
 羞恥に熱い顔を怠い両手で隠しながら静雄が寝ていてくれて良かったと心底思う。何を言えばいいのか、どんな顔をすればいいのか、まるでわからないし、なんだか混乱してとんでもないことをしてしまいそうだ。正直いまこうして同じベッドでしかもこんな格好でいるのも酷く恥ずかしくて、できるなら逃げたいとも思う。だが身体が重くて動けないし、なにより枕のように帝人の頭を受け止めてくれている腕から伝わる温もりは心地好くて、離れたくないと思うのも、本当の気持ちだった。
 手を外して静雄の顔を見ると、穏やかに眠っている。規則正しい呼吸音を聞いているうちに、落ち着いたのか頬の熱も引いてきて次第に睡魔がやってきた。
 ああ、幸せだな。
 心から浮かんだ幸福を胸のうちで呟いて、帝人は優しい眠りへと意識を落とした。
作品名:ハニーモーニング 作家名:如月陸