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リオ・ナユ

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「あー、テッドが仲間になってから、その子達って見なくなったんだよねえ。」
「・・・紋章か・・・。」

ルックが呟いた。
テッドが怪訝そうな顔でルックを見る。

「同じ時代、同じ場所で、同じ真の紋章が2つも存在する筈ないだろ。多分あんたが仲間になった時かなんかに間違って存在する方が弾き飛ばされたんだと思う。」
「え、てことは、ほっといたら勝手に戻ってくるって事か?」

ルックの言った事に半信半疑ながらもテッドが聞いた。

「いや、分からない。弾き飛ばされて正確に戻ってこれるものかどうか・・・。全然違う世界にいってしまわないとも限らないし。ましてやそこにいたのがリオだっていう確証もない訳だし。」
「くそっ。そうか。」
「とりあえず僕はレックナート様に聞いてみるよ。」
「ああ。で、ナユはどうする?言うか?黙っとくか?」
「・・・ねえ、俺の話聞いてた?」
「は?聞いてたからこうして・・・」
「俺はリオ達って言ったんだけど?俺が見たような気がするのはリオともう1人。ナユだよ。」


暫く後、4人は魔術師の島にいた。

「良かった。俺、またあの階段上らされるのかと思ったぜ。」
「別にあんただけそうしても良かったけど?」
「んだとコラ。」

今回は上までルックが皆をテレポートさせていた。
あの後、ルックがレックナートの元に行く前に3人はナユに自分達の話を聞かせに行った。

ポカンとして聞いていたナユだが、聞き終わると、今すぐレックナートの所に連れて行けとルックに詰め寄った。
窒息しそうになっているルックを見て、2人が慌てて止めに入った。

そしてルックはブツブツ言いながら、3人をここまで運んできたという訳だった。

「で、どこにいるんです?」
「今呼んで来るよ。ついでに事情も話してくる。」

そう言ってルックはどこかに行った。

「それにしても、あの幽霊の人には、ちゃんと拠点があったんだねえ。」
「・・・。それよりも、当時僕ら、もしくは僕らに似た人はどういう状況だったんですか?僕らならあまり目立った事はしないと思うんですけどね。未来の人間が過去で記録残しちゃまずい訳だし。」
「んー。まあ、そうだね。確かにその子達は戦闘員じゃなかったよ。なんか事情あるとかでね?それと、えーと、途中でいなくなるかもとか言ってたんだ。だからいつの間にかいなくなっても、誰も驚かなかったと思う。ほら、ビッキーみたいな子がいれば、急に消えるとかって驚くような事じゃなくなるしね?多分皆も事情とやらでビッキーに飛ばしてもらったか何かかなとか思ってたんじゃないかな?まあ、大分昔の事だから、記憶も確かじゃないけどねえ。」

その時レックナートとルックが現れた。

「お待たせいたしました。」

レックナートは、今リオは間違いなく約150年前の群島諸国、カイリの船にいると言った。
そしてナユならそこに行って無事ここまで2人で戻ってこられるだろうと告げた。
ナユが聞く。

「どうしてなんですか?」
「真の紋章を持っている皆の中でも、あなたの盾の紋章は当時、盾としての存在ではありませんでした。ですので無下に弾き飛ばされたり、何らかのアクシデントが生じる事はありません。そして真の紋章を持つあなたの強い心は、いざ時空を越えて戻ってこようとする時、こちら側にいるルック、カイリの持つ真の紋章と繋がり、無事戻ってこられるでしょう。それに永らくソウルイーターを宿していたテッドも、時空の空間に入ったリオを感じ取れるでしょうから、呼び戻す側としては万全です。」
「・・・相変わらずあなたの言う事はよく分かりませんが・・・とりあえず問題ないって事ですね?」
「でも当時彼らは暫くの間船にいたと思うけど・・・。ナユが行って、こっちに帰ってくるまで、けっこう間があるんじゃないのかい?」
「問題ありません。時空の歪みにより、こちら側ではナユが行ったと思えばすぐに戻ってくるでしょう。」
「へえ、すげえな。だったらこっちから行く時も、丁度俺があの船に乗り込む手前位に行けばいーんじゃねえの?」
「出来るのであればそうすれば良いでしょうが・・・。元々ナユには時空を越える力はありません。ですから1人で調整して移動する事は、彼には無理です。呼び寄せるのとはまた違いますので。皆で協力しても、せいぜいリオがいる近くに着くのが精一杯で、時もリオが現れた少し後位が限度でしょう。」
「わー、なんだか緊張してきますね・・・。えーと、無くさないよう、金輪とスカーフはおいていきますね。」
「大丈夫・・・。あなたならやり遂げられるでしょう。では、始めましょうか?」

レックナートが何やら呪文を唱えると、床に何やら文字か模様のようなものが円状に浮かび上がった。

3人はレックナートの指示により、間をあけて円陣をくんだ。
そしてナユはその円の中心に立たされた。

「あなた方はナユがリオのもとへ行けるよう願っていて下さい。また、ナユが戻ろうと時空の空間に入ったら、ここに無事帰ってこられるよう願って下さい。そう、その各自の紋章にかけて・・・。テッドは元の主として、ソウルイーターに願っていて下さい。そしてナユ、あなたも願って下さい。あなたのその強い心が、今回の鍵ですから。」

皆が願い始める。
テッド以外の3人の紋章が光り始めた。
レックナートが何やら呪文と唱えだした。


そして、ナユが、消えた。
作品名:リオ・ナユ 作家名:かなみ