リオ・ナユ
「えっと、あ、さっきのあれ、あれは皆何を言ってたんです?何か海賊用語か何かですか?」
エレベータで地下4階に降りながらチラッとナユを見てリオは言った。
「・・・別に君は知らなくてもいいんじゃない?」
「なんですか、あなたまで僕を子供扱いするんですか?」
歩きながら憤慨してナユは言った。
リオはため息をつき、部屋に入るとナユをベッドに押し倒し、ふいにキスをしてきた。
「!?」
口を離すとニヤッと笑って言った。
「こーゆー事だよ?あいつらが言ってたのは。」
ナユは赤くなって口をぱくぱくさせた。
「・・・ねえ?知らないままで良かったでしょ?」
耳元で囁きながら、リオはナユの服の前を器用に開けた。
ナユはまだ唖然としたままでされるがままだった。
「ふーん、あのアトは完全に消えてるね?もう一度つけとく?」
「なっ、何言って・・・んっ」
またキスをしてきて口を離すとリオが言った。
「僕達恋人同士でしょ?だったら、ね?」
「なっ、なにがっ!?ちょ、は、離れて・・・近い!!」
「あれえ?久しぶりに会って嬉しそうだったじゃない?会いたかったんじゃないの僕に?」
「ち、違っ」
「くっくっく・・・。貴さ・・・君はホント、おもしろい・・・。」
そう言うと最後にまたキスをして、ナユの横に横たわった。
「オヤスミ。」
そして唖然としているナユの横でリオは眠りだした。
ってホント寝てる!?
相っ変わらず理解出来ないっっ。
上を向いて眠っているリオを睨みつけてナユは思った。
相変わらず自分を苛めて楽しんでいる。・・・でも何気に守ってくれているのは、分かる・・・。
本人に会えてこれで頭の中の煩いのも治まるかと思ったが、一向に治まらない。
ただざわざわした何とも心もとない嫌な感じは治まった。
煩いままなのに妙に落ち着いた感じがする。
ただその代わり今度は心臓までもが騒がしいが・・・。でも無事で良かった。
とりあえず・・・
「・・・会いたかった・・・。」
思わず声に出た。ギクッとしてリオを見た。
リオは寝返りをうって向こうを向いてしまった。
聞こえなかったかとナユはホッとした。
多分、そう、寝ている筈だと・・・。