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そらにおもう

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落ち込んできたら空を見るようになった。どこまでも外に向かってる空間。

どこにでも行けるような気がするから。どんなに苦しくても悲しくてもお腹はすくんだし一人では生きていけない。
気を取り直して一休みしてまた動く。そうやって生きてきた。助けてくれる人もいたし…邪魔するのも多いけど…。

ああいかんまたむかついてきた…。疲れてるのかな。


人間休養が必要だ。でも今は要らないぞ…。何でこの忙しい時期に。ムーっとしたまま移送の準備がつくまでカメラ以外は干渉が無かった。
やる事ないから半分寝てるが気分はとぐろ巻いている。そんなに怖かったのか?我ながら大人気ない。

でも向こうもお昼出さずに閉じ込めていたからお互い様か?どうせ食欲ないから良いけど。


車に押し込まれて本部に連れてかれても監視されるだけでほったらかし。朝起こされて食事持ってこられてお昼持って来てもらって夕食持ってこられて三食きっちり食べさせられる。

わずらわしい質問が無く食事が出るだけましなんだろうけど何もさせずに部屋に閉じ込めるんなら仕事させて欲しいぞ。太らせる気か?体型とMSの技能は関係ないんだけど…。

何を言っても担当者が不在とか言って相手にされない。ごねまくってパソコン一台手に入れたが外に繋がってない。イライラするのを押えながらひたすら大人しく我慢する下手に動けない。

気分はどんどんとぐろ巻いてゆく。視覚化できたらでかい蛇が丸まってることだろう。ぼーっとしながら酷く凶暴な気分。

狙いがわからないが足止めされてる。ただ単に邪魔したいだけなのか。いくらでも寝て過ごしてやると自棄気味に眠りにつく。



音?何かが響いてる?空気が震えるような感覚…。足元から体中に広がる。
急に人の気配を感じてそちらを見ようとすると刺すような殺気に変わり赤い影が走る…。


「シャア!」


体が反応して暗闇のなか目が覚める。一瞬まだ近くにいるように感じて見回してしまう。
はー安眠妨害だ。真夜中にガンつけですか…。元気な奴だ。


はっきり目が覚めてしまったのであきらめてベッドから離れる。カーテンを少しあけて外をみる。
少し明るくなってきている。夜明けまでいくばくもない。

あの感じ…新しい機体が出来たのかな…。そうなると余計時間がない。生きて戻れるかどうかわからないのに下手な気を使っても仕方ないか。
どうせまともな理由も無く留めてるんだろうから明日は絶対に帰ってやる。

見えるはずもない相手をにらみつけてから部屋を片付けカーテンを開け放して誰かが朝食を持ってくるのを待つ。

今日は天気がよさそうだ。


多少のごたごたの末に強引に書類をまとめて船に戻ると暫くしてからレンタカーの請求が回ってきた。う〜ん…。

2007/5
作品名:そらにおもう 作家名:ぼの