ペーパー再録_1
「こないだまた壊しちゃって大佐に謝らないといけないからしばらく大人しくしてるって言ってたの何処の誰かな」
「待ちたまえ。君、他にも何かやったのか」
「アレは不可抗力だって!今回だって…」
「言い訳しない!」
もう、どうしていつも兄さんはそうなのさー!!
と、鎧の弟が吠えたところで、2人は今度こそ阿鼻叫喚(になるかもしれない)の司令室からダッシュで飛び出した。
君子危うきに近寄らず。
大佐お得意の格言だ。誰が言ったかは知らないが、うまいこと言うと思う。
どろんどろんの司令室を抜けて多少離れた所でようやく息を付く。
危なかった。
あれ以上あの場に留まると命に関わる。
そう思ったのは傍らの相棒も同じらしく、取りあえず動く前に一服、と無言のお誘いに乗る事にする。
喫煙場所で取りあえず1本と立ち上る煙を眺めていたら、何となく何か染みてきた。
「へーわ、だなぁ・・・」
「そーだな・・・」
たとえこんな日常でも、いつも通りのノリで。
「でも余所でやってくれと思う心は止められない」
「同感」
おそまつさま。