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地にありて

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地にありて



う〜ん。頭重い…。溜息ついて一休み。どうも調子よく無い。能率落ちてるし。
コーヒー入れようと席を立とうとしたら目の前に置かれる。

「ついでです。」
「あ、ありがとうございます。」

「最近覇気ありませんね。」
「頭痛が治まらなくて。ほぼ毎日薬飲んでるんですが…。」

眉上げて「…検査受けてください。手配しますから。」
検査は嫌いだが仕方ないか。毎日痛み止め飲むのもなあ。
「宜しくお願いします。」

            
「病院に連れて行ったのか…。」よく行ったな…余程ナナイが怖いのか?
「わたしが言っても行かないのにきみに言われると行くんだな…。」苦笑して
「なんだかんだ言っても大尉はフェミニストですから。」

「女に弱いと。」
「大人気ないですよ。」そういわれても気にくわない。

「これが診断書です。」と渡してくれる。

「ストレス?」
「ストレスの所為で血管が収縮拡張しているとかで。根本原因なくさないと治りません。毎日側に居て心当たりはありませんか?」

「いや。特に思いつかないが。」
「心当たり多すぎの間違いですね。胸に手を当ててよーく考えてください。とにかく今日は休ませましたから。」

「そんな断定しなくても。」さすがに傷つく…。

手から診断書を取り上げて
「早く仕事済ませれば早く帰れますよ。」とにっこり笑う。
どうも最近似てきたような気がする。

「きみたち最近反応が似ているぞ…。」
嫌そうな顔して決裁の終わった書類を手に部屋を出て行った。

           

「ストレスかぁ…。」口に出すと一段と情けない…。ストレスねえ。ボーつと考える。
一番のストレスは何だろう?分かってるのはストレスの解消がセックスしか無い生活てのはどうよ?てことですかね。

問題あるよなあ。料理するのも良いんだけど…。
機械いじりがしたい。頭空っぽにするのに。


八つ当たりしてしまいそうで困る。何かというと顔を間近に近づけて眼で訴えるの止めてくれないかな…。面食いな自分が情けない。
最初に眼が好きだといったのが拙かったのか?だあ〜。駄目だ。

無駄な考え休むに似たり。イライラして殺伐とした気分になるのは健康に良くないし誰かさんを絞め殺しそうだし。

           

ストレス…。そう言われれば最近時々溜息ついている。じっと見てしまう。

           

お酒飲みたいと言うからおつまみの支度をしていると視線を感じる?

「何?どうかした?」じっと見て何も言わない。眼で訴えないで言葉にしてくれないかな…。
口説き文句は腐るほど出るのに言いづらいことは眼で訴えて察してくれってのは横着だろう。口を割らすのに一苦労。

「いや…。」首をかしげてじっと見ると眼を逸らす。
おいおい…。体調が悪くて人生余裕が無い時にそれはないだろう。

よし!どかっと包丁まな板に突き刺してにっこり笑って言う。

「はつきり言ってくれないかな?」機嫌直すまで包丁刺したままだぞ。と無言で脅す。

人のこと言えないな。やってること同じだ…。なんか情けなくて頭押さえてしまう。溜息。

            

また溜息だ。むっとする。
「最近きみは溜息ばかりついている。」
「へ?」

「ナナイにきみの頭痛はストレスの所為だが心あたりは無いかと言われた。」
「あらま。」あらまって何だ?

「アムロ!」近づいて手を取ると眼を見開いてみている。
「まさかきみ誰か好きな人でも出来たのか?」

              

あって間に手を取られたのも驚いたが、言われたセリフにも驚いた。ほー言うに事欠いてそうくるか…。

一瞬からかってやろうかとも思ったが後が面倒なので手をはずして逆手にひねり上げてキッチンから追い出した。

「馬鹿なこと言ってないで大人しく座ってろ。すぐ用意して持ってくから。」まったく…。

            

ソファに座って痛む腕をさすりながら
「何も本気でひねり上げなくてもいいだろうに…。」
ぶつぶつ言っているとトレイにつまみやお酒や一式持ってテーブルに置いた。

手早くお酒を作って目も前に置く。自分の分を用意して飲みながら
「あんまり馬鹿なこと言うからだよ。何処からそう言うこと思いつくのかなあ。大体そんな暇があるか。」

「恋はするものじゃなくおちるものだ。」
「…真面目な顔して言うことか?だからなんでそういう話になるのかわからないんだけど。」
「溜息つくから…。」

                

だから何なんだよ!睨んでしまう。
「人を思う意外に溜息をつく理由があるのか?」
「…あるだろ。」

「そうなのか?」
「山ほど仕事溜まったら溜息しか出ないけど…。」

「仕事は溜まってない事無いじゃないか。一々溜息ついていられないだろう。」
「そうだけど…。だから溜息しか出ないんじゃないか…。」忙しいのが通常じゃ困るだろう。

「体壊して辞められたら目も当てられないぞ。いくらナナイさんが優秀でも限度がある。人増やせないのか?」
「人選はしているが難しい。」世間にはばかることがあるからなあ…。スキャンダルが野放し。

「普通に大人しく仕事してくれれば問題ないんだよ。仕事中に脱線したら罰金だな。」机の上に貯金箱を用意してやる。
「そう言うならきみも家で仕事の話はしないでくれ。」う…。そう来るか…。

「持ち帰りも駄目?」
「駄目だ。」時間内に終わらせる自信ないぞ…。

「たまには残業しないと終わらないぞ。」
「必要な時にすればいい。漫然とやっても切がないぞ。」

そうなんだけどさ…。時間配分と集中力の問題で、書類仕事が苦手なんだよ…。
出来ない約束はしたくないんだが言えそうも無い雰囲気。


「出来るだけ…。」
「出来るだけ?」
「努力します…。」疑わしげに見る。

「罰金。だな。」
「えー。」
「緊張感があるほうがいいだろう。金が絡むと力の入り方が違うようだし。」

「人を守銭奴みたいに言わなくても…。」
「違うのか?」えーと。


「おれは金を溜めるのが目的じゃなくて必要だから集めてるんだ。」予算無いんだから仕方ないだろ。
実際は焼け石に水だな。気の短い身にはきつい。

「一遍に何でもかんでもしようとするものじゃないと言ったのは誰だったかな。」
「おれだっけ?」
「そうだ。」はーっ。

「基本的におれは気が短いんだよ…。さっさと成果が現れて欲しい方なんだ。」
「その為なら寝食を忘れるか…。わたしに我慢させているんだからきみも我慢すべきだろ。」仰るとおり…。
コップの酒を一度に煽り叩きつけるようにしておく。

「八つ当たり。」
「そうだね…。」どうもイライラする。これが一番のストレスか。矢面に関わってるのに物事進まないって言うのが。

「疲れてるのかな…。」溜息ついてる場合じゃないな。何か根本的に気晴らしを考えないと。う〜ん。

ペットは駄目か八つ当たられたらかわいそうだし。冗談抜きで喧嘩しそうだ。まさか殺したりしないとは思うけど危ないから止めよう。
機械いじりは夢中になるからいじけられるし何かないかなあ…。ボーつと考えてるとじっと見られてる。
作品名:地にありて 作家名:ぼの