デジキャラット・シンフォニー
平田先生が外に出てみると、大勢の人が南を向いて立っていた。
「いったいなんだにょ?」
「南十字星や!上本町の南十字星や!」
「ま、まさか・・・」
「光が・・・」
見ると、確かに南の方角に4つの星が十字型に並んでいた。
「まさか・・・あの話は本当だったのか・・・。星が4つ並び十字を形成す、世が変わるなり・・・。まさしく上本町の南十字星に間違いない。」
「世の中が変わるのかにょ」
「明日、太陽を白い虹が貫くのが見えたら、もう間違いないだろう。大塩平八郎の乱でも、空襲でも起こるだろう」
「ほら、うさだ、先生はうそをつかないにょ」
「そ、そんな・・・」
「もう寝よう、翌日世の中が変わるかどうか分かる」
次の日、うさだはホテルで寝ていた。
「うさだ、起きるにょ!」
「うるさいわね、何よ」
「外を見るにょ!大変にょ!」
「だから何よ!」
うさだが起きてみると、確かに一本の白い虹が太陽を貫くように南北に伸びていた。
「え、あれって?」
「平田先生の言ったとおりにょ!世の中が変わるしるしにょ!」
「ほんとだわ、ねえ、でじこ、平田先生には言ったの?」
「忘れてたにょ、すぐ平田先生の部屋に電話するにょ」
「うかつものにゅ」
でじこはすぐ平田先生の部屋に電話をかけた。
「平田先生、でじこにょ」
「おお、外から見たかい、白い虹が出てるね」
「先生、世の中が変わるのかにょ?」
「間違いはないだろう、どう変わるかは分からんが・・・」
その頃、上本町のホテルの前にパンダ型のUFOが止まっていた。
「ここだぴょ、でじこおねえちゃんがいるのは」
「はい、ピョコラ様」
「あっ、いた、でじこおねーちゃん」
「ぴよこかにょ、今は相手しているひまはないんだにょ。世の中大変なことが起きる前触れだにょ」
「でじこちゃん、友達かい?ほう、これはまたかわいい。それにその3人は獣医殿と歯科医殿と内科医殿か?」
「どうして私たちの正体を?」
「お前らの正体なんて平田先生にかかったらバレバレにょ」
「そうよ、相手は東大教授よ!」
「口からバズーカ!」
平田先生は鏡を取り出し口からバズーカを跳ね返した。
「でじこの目からビームも平田先生にはきかなかったんだにょ。おまえらでかなうはずがないにょ」
「ピョコラ様」
「どうだ、君たちも一緒に朝食を食べないか?」
「こいつらと一緒に朝ごはんかにょ?」
作品名:デジキャラット・シンフォニー 作家名:細川智仁