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銀新/雪祭り、その夜/銀魂

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 異常気象のその日。お江戸は大雪だった。
 そこでかぶき町雪祭りが開催されたわけだが、その夜。
 万事屋の三人はコタツに入り、ぬくぬくとテレビを見ていた。中華街グルメーツアーなる番組で、最近人気の出てきたお笑い芸人がうまいものを食べては店を紹介している。
 折しも、午後九時。早めにとった夕食から数時間がたっていた。
 画面に白くふわっふわな肉まんが映った。湯気を発するそれに当然三人の視線は引き寄せられる。
 蒸篭から取り出したばかりの中華まんは持つこともままならないほど熱く、芸人はアチアチッと柔らかい肉まんを両手の中で躍らせていた。そして、ふんわりとした白い皮を左右にひらいていく。
 立ちのぼる白い湯気。肉の脂とフカひれがキラキラと輝いていた。具からはたっぷりの汁が溢れて、周りの皮をびちょびちょに湿らせている。
 ごくり。
 三人の喉がなった。
「肉まん…。新八、コンビニ行ってこいヨ」
「えっ、ヤだよ。寒いし。銀さん、肉まんお願いします」
「肉まんお願いしますってなんだよ。神楽、てめぇが肉まん食いてーんだろ。ちょっと行ってこいよ。ついでに俺の分も買ってきてくれ。金やっから」
「あ、僕の分も」
「いやヨ。外まだ雪いっぱいアル。女の子は冷えるとよくないネ。だから男の方がいいアルっ」
「うわ、ちょっと! 足蹴らないでよ、神楽ちゃんっ」
「おおお、コラコラコラ、あだっ、コラッ、コタツん中で足戦争すんじゃねーよ!」
「だって…銀ちゃん…私ほくほく肉まん食べたいネ。肉まん食べたら憎まんネ」
「何、私うまいこと言っちゃったアル、みたいなその顔ッ。うまくねーよ、全然うまくねーよ。オヤジ並みの駄洒落だよ」
「しょうがないなぁ。ここはじゃんけんで決めましょう。三回勝負で」
「おっし! 私、肉まんとピザまんとカレーまんとハーゲンダッシュ頼むアル! 新八」
「俺、あんまんとプリンな。新八、頼んだぜ」
「勝負だって言っただろがぁぁぁ!」


作品名:銀新/雪祭り、その夜/銀魂 作家名:ume