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デジキャラット・シンフォニー 3

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この字には意味があった。「夢浮橋」は杉本侍従長の号だが、「浮舟」とするとかつてみんなの先生だった「うさだあかり」の号に、「橋姫」とするとミルフィーユ秘書の号になる。
「ぴよこちゃん、ありがたく受け取るがよいぞ」
この他、でじこには銀杯3個、ぷちこには銀杯2個などが贈られた。

焼け野原になった日比谷公園には続々と木が植えられたが、問題は東京国際フォーラムの扱いだった。北隣にあった東京三菱UFJ銀行本店ビルが倒壊し、でじこたちとの戦いで内部もめちゃくちゃになっていたのである。
そこででじこは有楽町駅に久弥が設置した大黒様にお伺いを立てることにした。
神託の結果は「本日午後7時、人形楽団に演奏をさせよ、我が答えを天に示そう」

その夜、でじこたちは真紅たちに有楽町駅前で演奏をさせた。
すると、空に南十字星が現れ、次いで細長いビルのような形に星が並んだ。
星の光は駅の北、東京国際フォーラムの方向へ向かった。
でじこたちがその光の元へと走っていくと、そこには一つの銅像があった。
それは、かつてこの地に東京都庁があったとき、正面玄関にあった太田道灌の銅像であった。
「これは・・・。叔父上はこの地に東京都庁を再建せよとのお告げだ」
「久弥さん、あんなに立派な建物にいたのにかにょ?」
「じいさんは都庁新宿移転に最後まで反対していたし、叔父上も本当は反対だったんじゃないかな。さっきの細い建物の形はかつてここにあった旧東京都庁にそっくりだったし、この銅像はその正面玄関にかつて置かれていたものだ」
「わかったにょ、でじこはここに東京都庁を建設するにょ」
こうして都庁は再び有楽町に戻ることになった。
気の早いでじこは現場で陣頭指揮を取りながら久弥さんの夢見た世界を作ろうとがんばっていた。
しかし、まだまだ陽明学の世の中になるには長い道のりがあった。誰もがその才能に応じて活躍できる世の中になるにはもう一段の時間とある人物の出会いとが必要だったのである。

第3部 終わり