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デジキャラット・シンフォニー 3

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ぴよこは杉本侍従長に投扇興の54手の由来を聞いた。するとその日から杉本侍従長はぴよこに「源氏物語」を語って聞かせた。投扇興の54手は全部源氏物語の巻名だったのである。ぴよこは次第に投扇興よりも源氏物語に興味を抱くようになった。
「そうだぴょ、杉本さんにもらったこれがあるぴょ」
ぴよこは杉本侍従長にもらった扇を取り出した。「夢」の扇を開いて水銀燈に投げつけた。
「あっ」
ぴよこの投げた扇は水銀燈の頭に当たり、ヘッドドレスを切り裂いた。
「おのれ〜」
「ぴよこもやるにょ」
続いて投げた「浮」の扇は水銀燈の肩を切り裂き、「橋」の扇は水銀燈ののどに当たった。
「今よ!」
美香が水銀燈にとび蹴りを加え、続いてミルフィーユ秘書も後ろから襲った。
動きの鈍くなった水銀燈にでじこが目からビームを加えてとどめをさし、次いでぴよこの3本の扇によってその首が打ち落とされた。

26.争いの最後
戦いが終わった瞬間、空は晴れて星が輝きだした。
「でじこさん、あれ」
平田先生の南十字星が空に輝いていた。
そこへ邦俊たちが到着した。
「でじこちゃん、無事だったか・・・」
でじこは何も言わずに水銀燈の体を指差した。
「こいつか・・・」
「おや?この扇は?」
「夢、浮、橋・・・。杉本さんの扇に間違いない」
「と、いうことは大手柄は侍従のぴよこちゃん」
「そうだぴょ」
「これは王様にご報告申し上げねば」


でじこと邦俊たちは水銀燈の体を王様の元へと差し出し、王様に事の次第を報告した。
「これが反逆者の正体か・・・。何とむごい・・・。」
王様は立ち上がって言った。
「夢浮橋(杉本侍従長)、花散里(ぴよこ)、日比谷公園の片隅にこの遺体を丁重に葬り、墓を立ててやるがよい」
二人は早速その通りにした。墓の題字は真紅が書いた。

続いて王様による「論功行賞」が始まった。
「この度の戦においては水銀燈の首を取った花散里(ぴよこ)を功名の第一とし、勲一等旭日大綬章を与えて、侍従上席に昇進させる」
「王様、ぴよこは勲章よりお金が欲しいぴょ」
「なお、花散里(ぴよこ)には勲章の副賞として御下賜金一千万円を与えるものなり!」
「ぴょー!」
「さらに、夢浮橋(杉本侍従長)から賜った「夢」「浮」「橋」の3本の扇の他に、私が「舟」「姫」の2本を新たに書いて下げ渡す」