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フレンドボーイ42
フレンドボーイ42
novelistID. 608
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【完全読み切り】姿

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俺はただひたすらジム戦に集中している。

 「馬鹿じゃないの」
 「誰がだよ」
 「あんた以外誰が居んのよ」
 「まったく…よくあいつはこんな女を好きになったもんだな…」
 「それでもあいつはあんたのライバルなのよ」
 「…」

 やはりあいつは理解できない。
 まず、どこで何をしているかもわからない。
 今まで同じようなことも何度かはあったが、いくらなんでも3年も籠る場所なんてあるかという話である。
 二番目に、どうやって金を作ったり食事をとっているか、ということ。いくら強くてもそういうことができなければ何にもならない。あいつだって7匹のポケモンを持っていたからな。
 一体何をしているのだろうか。

 #

 『ニュース速報、ニュース速報』
 「何だいきなり」
 「どっかで殺人でも起きたのかしら」
 「どうしたらそんな発想に至るんだ」

 『ただいま入った情報によると、ヤマブキシティにロケット団が現れた模様です。ジムリーダーナツメさんを監禁して現在シルフカンパニー立てこもっており…』

 俺はさっそくピジョットにヤマブキに向かうように指示する。後ろからイエローまでやってくる。お前は足手まといになるから来るな、みたいなことを言いたいが、一応こいつも伝説の三人の一人なのだ。

 #

 しかしヤマブキに向かえば事態は沈静化していた。
 ロケット団と思しき黒ずくめのやつらは逆につかまっていて、ロープをぐるぐる巻きにされ、泣きながら「もう悪いことはしませ〜ん」と大合唱している。
 ナツメはどうやら気絶していたらしく(薬を使ったのだろう。でなければこのエスパーレディはロケット団の手に負えない)、現在病院に搬送されていた。

 さて。
 炎、水、草、電気、氷、そして無属性物理攻撃に少々の超能力系特殊攻撃。そのあとがここに残っている。ビルなんかを燃やさないように範囲を絞って的確に放たれ、そしてこいつらは縛りあげられたわけか。まあ無様な姿をさらしているもんだ。敵ながら可哀想に思えてくる。
 ところで、俺はそんなことを話したいわけじゃない。

 これをやったのは誰だ。