My love for your lion heart
「ぼくの愛ならいくらでもあげます。エドワードさん、僕では駄目ですか」
もう一度視線は僕にあてられたが、それもすぐに元に返って行った。エドワードは困ったように呟く。
「・・・アルはエドワードさんとは呼ばないぜ」
「違います!・・・違う、んです」
そこまで言っておきながら僕は続きを言うことがどうしても出来なかった。(エドワードさん、貴方のRとはあの焔の錬金術師のことなのでしょう?)この人を、こちらの世界で手に入れてしまいたい。アメストリスなどという幻想の国は忘れて、どうか僕と生きてください。そう願っていても、それは届かない願いだった。今夜も、そしてその次の夜もまた次の夜も、手紙は増えていく一方なのだろう。届かない手紙はエドの机をいっぱいにしていた。
「僕では、駄目ですか・・・駄目ですか」
うまくさせなかったウィンナーが皿の上で滑稽に踊った。
作品名:My love for your lion heart 作家名:しょうこ