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鍋祭in岸谷家

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新「はい、皆食べるよー。ああ、もちろん静雄は一番端、臨也も一番端だからね、口小言は受け付けないよ」
静「チッ・・・」
ト「・・・あ、豆腐うめえな」
杏「この透明なの、なんですか?」
新「ああ、この前出張で大阪に行ってね、そこで食べた水炊きに入ってたのが美味しくて。マロニーだよ」
帝「へえ、味が染みて美味しいんですね」

セ『い、いつ行ったんだ?!もしかしてこの前3日くらいいなかった時か?!』
静「闇医者って、出張すんのか」
ト「池袋とか関東近辺だけじゃないんだな、おい」
臨「確か組の裏帳持って逃げてた奴が大阪で見つかったけど、隠し場所を吐かないからつい瀕死にさせたから急いで救命処置してくれ奴だよね」
新「・・・まぁその通りだけど、なんで知ってるんだい、臨也・・・あ、これ君の皿とお箸」
臨「ありがとう、それくらい当然さ!新羅のことで俺が知らないことがあるわけないじゃないか!」

セ『私は新羅も大概変態だと思っていたんだが・・・改めなければいけないらしいな』
帝「臨也さん、それはストーカーというものでは?」
杏「いるんですね、こういう変な人って」
ト「あ、白菜もうめえな・・・もやしもやしっと」
静「うっぜぇ・・・殺してえ・・・滅殺撲殺殴殺潰殺激殺蹴殺刺殺殺殺殺殺・・・」
新「まぁ、心配をしてくれるならありがとう・・・静雄ー、呪祖みたいに呟かないでねー、それが怒りを抑える為でも、なんか怖いから」
セ『静雄、落ち着け・・・さあ、この肉でも食べろ、美味しいぞ』
杏「そうですよ、折角新羅さんが味付けして下さったんですし」
帝「ん、このお肉と野菜って追加していいですかね?」
ト「あー、こっちの方でもう一回煮たしたらどうだ?」

新「そうだね、出汁の方を追加しようか。はい、臨也、これを食べるように」
臨「・・・白菜・・・もやし・・・」(ゴクリ
新「これ食べたらあとはマロニーでも肉でもうどんでも豆腐でも何でも食べればいいから」
臨「・・・はく、さい・・・」(フルフルフル

セ『新羅、臨也の奴はどうしたんだ?なんか顔面蒼白で震えながら、恐ろしいものを見ているように箸で掴んだ白菜を凝視してるんだが』
新「ああ、臨也はね、生野菜が嫌いなんだよ、嫌いというか、苦手というか、好んで食べないんだよね、青臭いって。カレーとか味付けが濃いヤツなら大丈夫なんだけど
水炊きって結構野菜本来の味だろ?だから、先にこれだけ食べたら何でも食べなさいっていうことさ」

ト「・・・嫌いなのか、生野菜」
杏「好き嫌い、よくない、カッコ悪い・・・です」
帝「園原さん?!」
静「ハッ、そんなんだから軟弱なんだよ」

臨「うっさいよ、シズちゃん!だって何さこれ、カメムシみたいな臭いするし食物繊維がうにうにするし煮たのに芯があるし水臭いし調味料がなかったら味がしないし!!
それにこれは虫が通った植物なんだよ?!あのうにょうにょした感じの奴らが!!あああああ、恐ろしいっっ!!想像するだけでも気持ち悪い!!」(ガタブル
新「どうどうどう、落ち着いて・・・ちゃんと君が来るかもしれない可能性を考慮して今日使ってる野菜は闇業者がビルの地下の閉鎖クリーンルームで栽培された虫が全く寄りついてないのだから」
帝「閉鎖クリーンルーム?」
杏「確か地下の閉鎖した場所で完全に人間に管理された栽培方法だったと、思う」
ト「確かそれって、すっげー高いんじゃ・・・つーか闇業者、健康的だなおい」
静「へえ、そんなのあるんスね」
セ『時代は進んでいるものなのだな・・・』

臨「(パアァキラキラ)・・・し、新羅ぁ!!!大好き!!!!愛してる!!新羅ラブ!!好き好き好き好き好きっ好き!愛してーるーーぅ♪1万年と5千年前から愛してる!!!」
新「うわああ!!ちょ、狂喜乱舞するのはいいけど、俺を巻きこまないでくれよ!!」
帝「まさかの一休さんのOP?!」
杏「それに1万年と2千年前じゃなかったかな・・・?」
ト「オリジナリティ溢れてるな・・・お、えのきがいい感じじゃん」

静「おーーりーーーはーーらーーー!!!テメッ、新羅から離れろ!!!」
セ『というか、お前ら二人が退け!!新羅は私のだ!』
新「セルティ?!僕が君の?!俺は凄く嬉しいよ!!私も君が大好きだよ、セルティー!!」
臨「俺は新羅が好きだ!愛してる!!だからその運び屋も一緒でいいから俺の嫁に来なよ!!!」
静「何いってやがる!!このノミ蟲が!!早く離れろぼけぇ!!!死ね!今すぐ死ね!即効死ね!」
セ『私は新羅以外の嫁になるつもりはない!!早く離れろ!!』
新「せ、セルティー!!うっ、く、ぐるしっ・・・(ガクッ)」


ト「・・・平和だな」
杏「そうですね・・・」
帝「本当に・・・」


【世は全てこともなし!!】
作品名:鍋祭in岸谷家 作家名:灰青