おそけれど
らーいぞー
なーんだーい
向こうにあけびが成ってた、一緒に行こーう
でもさぶろう、もうすぐゆうはんだよー
まだあかるいからだいじょうぶー
じゃあちょっとだけだよー
君が私のところまで駆けてくる
とん、と手のひらが触れる、
夕日に照らされて真っ赤だねといったら
お前もまっかだよと笑った
君のその笑顔が好きで好きで好きで
思わずぎゅっと抱きついた
わあと君は驚いた
君のその驚いた大きな目が好きで好きで好きで
手を引いて全速力で駆ける
誰にも教えない秘密の場所に君を連れて行こう
それが君への気持ちの証
急に引っ張られて驚いたり怒ったり
でも笑ったり
君のその豊かな表情が好きで好きで好きで
全部おそろいでいたいと願ったんだ
「ねぇ三郎、今日の夕飯なにかなぁ」
「今あけび食べたばかりなのにもうお腹空いたの?」
「だってさ、今日お昼食べられなかったじゃないか」
「そうだね、金岳寺でおまんじゅうはいただいたけど」
「兵助は豆腐だと喜ぶだろうけど、僕はお魚がいいなぁ」
「私は何でもいいや、雷蔵と同じものだったら」
「たまには自分の食べたいの選んだらいいのに」
「私は雷蔵と一緒がいいんだ」
「じゃあお魚でいい?」
「もちろん」
「それじゃ戻ろうか」
「雷蔵、この場所は君だけに教えた場所だから、誰にも言っちゃだめだよ、雷蔵だけだから
ね」
「うん、わかった。誰にも言わないよ」
人差し指を唇にあて、誓いを立てる。
秘密の場所を教えたのは君だけ、私は君が一番大事なトモダチ。
私は君だけでいい、君だけがいい。
いつか、君も君の秘密を私にだけ教えてくれるかな。
いつか。
なーんだーい
向こうにあけびが成ってた、一緒に行こーう
でもさぶろう、もうすぐゆうはんだよー
まだあかるいからだいじょうぶー
じゃあちょっとだけだよー
君が私のところまで駆けてくる
とん、と手のひらが触れる、
夕日に照らされて真っ赤だねといったら
お前もまっかだよと笑った
君のその笑顔が好きで好きで好きで
思わずぎゅっと抱きついた
わあと君は驚いた
君のその驚いた大きな目が好きで好きで好きで
手を引いて全速力で駆ける
誰にも教えない秘密の場所に君を連れて行こう
それが君への気持ちの証
急に引っ張られて驚いたり怒ったり
でも笑ったり
君のその豊かな表情が好きで好きで好きで
全部おそろいでいたいと願ったんだ
「ねぇ三郎、今日の夕飯なにかなぁ」
「今あけび食べたばかりなのにもうお腹空いたの?」
「だってさ、今日お昼食べられなかったじゃないか」
「そうだね、金岳寺でおまんじゅうはいただいたけど」
「兵助は豆腐だと喜ぶだろうけど、僕はお魚がいいなぁ」
「私は何でもいいや、雷蔵と同じものだったら」
「たまには自分の食べたいの選んだらいいのに」
「私は雷蔵と一緒がいいんだ」
「じゃあお魚でいい?」
「もちろん」
「それじゃ戻ろうか」
「雷蔵、この場所は君だけに教えた場所だから、誰にも言っちゃだめだよ、雷蔵だけだから
ね」
「うん、わかった。誰にも言わないよ」
人差し指を唇にあて、誓いを立てる。
秘密の場所を教えたのは君だけ、私は君が一番大事なトモダチ。
私は君だけでいい、君だけがいい。
いつか、君も君の秘密を私にだけ教えてくれるかな。
いつか。