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ダランベール

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帝人がその光景を見たのは偶然だった。
杏里が三人組の女の子たちに連れられ、怪しい店に入っていくのを見たのは。
即座に帝人は店の名前をチェックし、ダラーズの掲示板へのせた。
すると面白いくらいにその店の情報があがっていく。
たくさんの情報の中、いくつかのだぶりを見つけた。
一つ、女性限定の入店。
二つ、やばい店。
真偽の程はさだかではないが、やばい店らしい。
三人組の女の子たちと杏里は言わば、いじめるものといじめられるものの関係だ。
帝人は無視できるわけがなかった。
問題なのは女性しか入ることできないという点である。
帝人は男だ。
こういう時、幼馴染がいたら色んなアイデアが出てくるんだろうと帝人は思う。
隣にその存在がいないことに淋しさを感じつつも、今帝人がなんとかするしかない。
コンビニの雑誌コーナーから問題の店を見ていた帝人は、いっらしゃいませというバイトの掛け声とともに聞こえてきた賑やかな声に覚えがあった。
帝人一人ではいいアイデア浮かばない。
ダラーズを使うのも手だが、それは最終手段だ。
帝人は彼らに声をかけた。




作品名:ダランベール 作家名:こん