La notte precedente
「ジャン、さ…」
「続きは、帰ってからだ」
ゆっくりと言葉にすれば、ジュリオが熱い目をしたままこちらを見た。それに笑みを返してやって、唾液で濡れた唇を親指で拭ってやる。
「いい子にしてたら、もっといいご褒美やるよ。…我慢、できるよな?」
「…は、い…ジャン、さん…」
その命令はジュリオにきいたようで、ジュリオは恍惚とした表情を浮かべながら、こくりと小さく頷いた。
そんなジュリオにジャンは笑みを浮かべると、耳元で「いい子だ」と囁いてやった。
作品名:La notte precedente 作家名:みみや