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そういうわけなので彼女にはさわらないでいただきたい。

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淫夢を見ていた。
どろりとした夢の中で、静緒は目を閉じたまま首を傾げる。体が熱くて、息が苦しい。風邪をひいた時のような。でもそれだけじゃなく て、体の芯がじとりと痺れるみたいに気持ちが良い。ああ、いやらしい夢を見ているのか。今までそんなものをみた事はなかっ たけれど、きっとそうだ。
夢の中で、うとうとしながら気持ち良さに身をまかせる。足首に優しく触れて、そのままするすると内股を撫でる不埒な手がくすぐった い。
「ん、や……、ざやぁ」

甘ったるい声。けれどそれを気にするよりも先に、自分が驚いた。臨也?なんで臨也の名前が出てくるんだろう。夢の中に?そんな馬鹿 な。じゃあこの夢は臨也に触れられている夢なの?
何も考えられない。きもちいい。頬に熱い手のひらが触れて、髪を梳いて、抱きしめられる。きもちいい。一通り撫で回したあと、膝に手 が掛かった。優しく、ゆっくりと足が開かれる。恥ずかしい。いや、やだ。でも。


その時に、ぱちりと目が開いた。唐突に夢が終わる。







急に目を覚ました静緒が恥ずかしく感じるよりも前に、布団の横に居る臨也と目が合った。
え、どういうこと?まださめきらない頭で見る と、臨也との距離が妙に遠い。
顔の真横近くにあるのは臨也のデニムに包まれた脚。このノミ蟲、人の枕元に立つとかどういう事だ。

ぼんやりとした頭で観察すると、臨也の息が物凄く上がっている。全力疾走した後みたいに。左手に何かを掴み上げて、右手を振りかぶっ ている。なんだこのポーズ。まるで何かを殴り飛ばす直前みたいな。何か?なんだ?薄暗い部屋を、目を凝らして見るとそれは人間だった。
臨也が素手で人を殴っている。人の部屋で。なんで、どういう事。
夢の事なんてすっかり抜け落ちてあわてて起き上がった。



「ってゆうか…だれ?なに?どういうこと?」


臨也が掴み上げているのは、静緒の全く知らない男だった。