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琥珀を囲う腕(かいな)

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「…あの、ところで監禁期間は…?」
「十日」
「うそっ、十日も!?」
 予定の調整を一切していないのに、そんな長期の休暇がいきなりもぎ取れるなんて、ありえない。
「会議は来週末でしょ。それまでは僕の好きにして良いって」
「リボーン…」
「綱吉が頑張ってたの、赤ん坊も見てたからね。ご褒美なんじゃないの」
 それにしても、なんて太っ腹なことをしてくださったんだ、門外顧問様は!
「あ、あとが怖い…」
「うん、この休暇が終わったら馬車馬のように働けって」
「うわーん、やっぱりー!」
 ぎゅう、としがみつくと、くすくす肩を震わせた恭弥さんにとさりと布団の上に押し返される。
「まあ、気が向いたら僕も少しは手伝ってあげるから」
「うう、ありがとうございます…」
 さら、と前髪をかき上げられて、とん、と額に唇が押し当てられる。




「…ん…」
 ちゅ、ちゅ、と口づけを落とされて、目を閉じる。
 投げ出していた手に、恭弥さんの指が絡められる。
「…ね、恭弥さん」
「なに」
「合意の上で閉じこめられるのって、監禁って言うんでしょうか」
「…さぁね」
 こめかみに口づけられて、ふ、と恭弥さんが笑う。
「でも、監禁って言う方が雰囲気出るでしょ?」
 にい、と口端を持ち上げて、恭弥さんは俺の襟元に手を差し入れ、肌に指を這わせた。
「なんなら、手足に鎖でも付けて繋いであげようか?」
「つ、謹んで遠慮します…」
「ふうん、残念」
 言葉の割にはさして残念そうでもない素振りで、恭弥さんは俺の着物の袷を押し開く。








「───まあ、代わりに別のもので繋いであげるけど」
「…?」
 きょとん、とした俺を見下ろして、恭弥さんがちろりと舌なめずりする。
「最近できなかったら、やってみたかったんだよね」
「何を、ですか?」
「抜かずに何発イけるか」
 囁かれた言葉の意味が脳髄に伝わって、かああ、と首筋まで真っ赤になった。
「…きょ、恭弥さ…」
「空になるまで全部出し切ったら、さぞかしすっきりするだろうね」
 ねえ綱吉、勿論付きあってくれるよね?
 低められた声に、体が震える。
 ずくり、と腰の奥が疼く───これは、期待、だ。
「……お、お手柔らかに…」
「どうだろうね?」
 浮かべられた笑みだけはうつくしく、疑問形で返した恭弥さんは、嬉々として俺の首筋にあまく咬みついた。