二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【APH】uncommon morning【北欧】

INDEX|1ページ/4ページ|

次のページ
 
ある朝。
僕が眼を覚ますと、スーさんになっていました。

最初は、起きたばかりで朦朧とした意識の中でなんとなく身体に違和感を感じました。
気のせいか、手が何時もより大きくて指がごつごつしている気がしたんです。でも、一晩で成長する訳ないですよね。
まだ寝ぼけてるんだろう、とあまり気にも留めずにベッドから立ち上がりました。

そこで、2つ目の異変に気付いたんです。
(あれ?)
心なしか、視界が普段と違う気がしました。いつもより天井に近くなったような・・・奇妙な違和感が。
そして、何気なく鏡を見た時でした。

「おひゃあああ?!」
僕は、鏡に映る姿が信じられませんでした。だってその顔は――

「これ・・・、僕、スーさん・・・?!」

そう、スーさんの顔だったんです。しかも、声までも低くなっていました。
ただ1つ違うのは・・・スーさんなら絶対しないような、うろたえた表情をしている事。しかも涙目。
眼を擦ったり顔中に触れたりしましたが、やっぱり僕はスーさんになっています。
夢ではないと理解した時には、僕は床に座り込んでいました。

でも、異変は僕だけに起こっていた訳ではなかったんです。

ドドド、と地響きのような音が廊下を駆けてきて、僕の寝室を一旦通り過ぎた後に急停止すると、ドアを蹴破りそうな勢いで開けて誰かが駆け込んできました。
『ちょっと、スヴィー!』
それはデンマークさんでした。日頃楽天家な彼にしては珍しく、やけに慌てています。
「ど、どうしたんですか?」
尋常ではない真っ青な顔をしているので、恐る恐る尋ねてみると・・・

『起きたらデンになってたんだけど!全っ然意味わかんない!!』
「・・・って、え?もしかして、アイスくん?」
見た目も声もデンマークさんそのものなのに、表情と口調はどう考えてもアイスくんなんです。
『そうだよ、ああもう何なのこれ、ホント有り得ない・・・って言うか』
アイスくんが、不意に僕の顔をじいと見つめました。
『スヴィー・・・なんか今日おかしくない?訛ってないし敬語だし、まるでフィンみたい・・・な・・・』
言いながら唐突に理解したようで、アイスくんは口を半開きにしたまま固まってしまいました。

「・・・僕も、起きたらスーさんになってたんです」
重苦しい空気が二人の周りに漂い始めました。
そうして、半泣きのスーさん(僕)と呆然としているデンマークさん(アイスくん)という奇妙な光景が30秒ほど続いた頃でした。