永遠の片思い
「かわいそうなひと」
池袋の街の雑踏の中、偶然出会った少年は俺を見ていきなりそう呟いた。
「…え?」
「あれ、聞こえちゃいましたかいざ…うざやさん」
「何で言いなおしたの!?」
『折原臨也』に「かわいそうなひと」などと言う少年の不可解な行動に興味を持った俺ははぐらかされまいと問いかける。
「…で、いきなり一体何なのさ」
「いえ、ね、僕気づいちゃったんですよ貴方がとっても可哀想な人だってことに」
言いながら少年の視線は俺からそれ、
「まぁもとから頭とか性格とかが残念で可哀想なことは知っていたんですがね」
「いや、聞こえてるんだけど」
「聞こえるように言ってるんですよ」
「酷いわ太郎さん!!」
…あれ?なんだいその"そういうところが残念なんです"とでも言いたげな顔は。
「…この話の続きをするのなら、どこか喫茶店にでも移動しませんか
周りの目が痛いです 臨也さんのせいで」
出会い頭に街のど真ん中でこの話の原因とも言える暴言を吐いた自分を棚に上げ、返事を聞くこともなく歩き出した少年に俺は好奇心を抑えられず(抑える気などないのだけど)ついていくことにした。
「当然ここは臨也さんの奢りですよね」
「うん、まぁいいんだけどね、せめて最後に疑問符くらい付けて欲しかったかな」
何故だか知らないが今日はいつも以上に辛辣な少年は先ほどの奢り発言以降オーダーした紅茶がきても一言も喋らなかった。
店には他に人がおらず、けして心地よいとは言えない沈黙の時間はまるで永遠のようで。
何か言わなければと思ったのだが、しかしその時間を創り出したのが少年ならそれを壊すのも少年だった。
池袋の街の雑踏の中、偶然出会った少年は俺を見ていきなりそう呟いた。
「…え?」
「あれ、聞こえちゃいましたかいざ…うざやさん」
「何で言いなおしたの!?」
『折原臨也』に「かわいそうなひと」などと言う少年の不可解な行動に興味を持った俺ははぐらかされまいと問いかける。
「…で、いきなり一体何なのさ」
「いえ、ね、僕気づいちゃったんですよ貴方がとっても可哀想な人だってことに」
言いながら少年の視線は俺からそれ、
「まぁもとから頭とか性格とかが残念で可哀想なことは知っていたんですがね」
「いや、聞こえてるんだけど」
「聞こえるように言ってるんですよ」
「酷いわ太郎さん!!」
…あれ?なんだいその"そういうところが残念なんです"とでも言いたげな顔は。
「…この話の続きをするのなら、どこか喫茶店にでも移動しませんか
周りの目が痛いです 臨也さんのせいで」
出会い頭に街のど真ん中でこの話の原因とも言える暴言を吐いた自分を棚に上げ、返事を聞くこともなく歩き出した少年に俺は好奇心を抑えられず(抑える気などないのだけど)ついていくことにした。
「当然ここは臨也さんの奢りですよね」
「うん、まぁいいんだけどね、せめて最後に疑問符くらい付けて欲しかったかな」
何故だか知らないが今日はいつも以上に辛辣な少年は先ほどの奢り発言以降オーダーした紅茶がきても一言も喋らなかった。
店には他に人がおらず、けして心地よいとは言えない沈黙の時間はまるで永遠のようで。
何か言わなければと思ったのだが、しかしその時間を創り出したのが少年ならそれを壊すのも少年だった。