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今(君に)愛に生きます!

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僕の心情的には『えぇ〜・・・』という感じだ。
パクリにも程がある・・・っていうかほんとに気持ち悪いなこの人!
壁にかけてる時計を見ればもう1時半を指してる。
時間を視認してしまった所為でさらに眠気は増してくるし、
膝の上に座ってるから、お尻とか背中が臨也さんの体温でじわじわと温かくなってきてるのもさらに眠気を誘う。
(でもそれを凌駕する臨也さんのウザさ)

「それで・・・結局何の用なんですか」
「用?ないよ?」
「・・・・・・はぁ・・・」
「ひどいなぁ溜息なんて。ま、用があると言えばあるんだけど・・・知りたい?」
「結構です」
「あはは帝人君ったらほんと可愛い!」

背後からぎゅぅぅっと抱きしめられて、肩に置かれた臨也さんの顎がだんだん食い込んできて痛い。

「痛いです臨也さん」
「俺は温かくて気持ちいいよ」
「眠いです臨也さん」
「俺は柔らかくて好きだよ」
「帰って欲しいんですけど臨也さん」
「名前呼んでもらえて俺はうれしいけど?」
「・・・もういいから寝させてください」
「もしかしてエッチな気分?」
「死ね」

電源を切ってしまったパソコンが今は恨めしい。
もしあの時退出ボタンをほんの少しでいいから押すのが遅ければ、甘楽さんの馬鹿なメッセージを見ていれば、決してドアを開けなかったというのに。
(寒空の下でこの人はなにやってんだろう)

「とにかく僕はもう本気で眠いんです」
「うん、だから寝ようか」
「・・・はなしてくだ」
「さぁ寝よう!今すぐ寝よう、さぁ寝よう」
「(もうだめだこの人)」

結局僕のおなかの前で交差された腕は離れることはないままで、そのまま体を横にごろんと転がされる。
一緒に倒れた臨也さんの重みもあって、薄い布団の下にある床の硬さが妙に普段より痛い気がした。
横になったことで背中だけじゃなく足まで絡められて、体温が移ってくる。
臨也さんの体温って思うと気持ち悪くなってくるけど(こればっかりはしょうがない)実際他人の体温ってのはどうも安心するというか・・

「眠い・・・です・・・・」
「うん、だからこのまま俺の腕の中で眠ればいいと思うよ」
「・・・嫌な言い方」
「おやすみ」

眠気に支配された頭では、おやすみなさい、と返せたかどうかはわからないけど、全身に感じる体温とか、首の後ろに当たる吐息とか、
(きもちわるい)
(けど、)


「好きって言いに来たんだよ」


(ちょっとだけ、あんしん、する)
作品名:今(君に)愛に生きます! 作家名:ジグ