むかしむかし
むかしむかし あるところに...
「・・・星、好きなのか?」
「・・・べつに」
父の経営する病院に来ていた俺は、はぐれた弟のライルを捜していると、
その子に出会った。
特別室と書かれた真っ白い部屋の中。
その部屋の白よりも白い包帯だらけの痛々しい姿が目に焼きついて離れない。
他の子供達よりも大人びたその子は、
べつにと言いながらも、また本に写る星空を見つめている。
「・・・なぁ、今夜俺と☆を観にいかないか?」
「ヤダ」
俺を見もしないその子の暗い・・・けれども綺麗な瞳に俺を映したいと思った。
「・・・じゃあさっ!俺が今から星を見せてやるよっ」
看護士さんから貰ってきた黒い袋に小さい穴をたくさん開けて、
懐中電灯に被せて、次に部屋のカーテンを閉めきって部屋の明かりを消す。
「おいっ」
その子から抗議の声があがったが俺は無視してその子のベッドに座る。
そして電灯のスイッチをいれる・・・。
天井に映る、白い星。
それを見上げてその子はぽつりと、星・・・と呟いた。
「なっ?星みたいに見えるだろ?」
「・・・ま、ガキの浅知恵にしては上出来だな・・・」
「むー。お前の方が、」
俺よりガキだろう?
そんな言葉は一瞬で消えてしまった。
だって・・・こんな子供だましの星空をとても嬉しそうに見上げているのだから・・・。
いつか、本物を見せてあげたい。
そう幼心に誓った俺はその子の手をこっそりと握った。
「・・・星、好きなのか?」
「・・・べつに」
父の経営する病院に来ていた俺は、はぐれた弟のライルを捜していると、
その子に出会った。
特別室と書かれた真っ白い部屋の中。
その部屋の白よりも白い包帯だらけの痛々しい姿が目に焼きついて離れない。
他の子供達よりも大人びたその子は、
べつにと言いながらも、また本に写る星空を見つめている。
「・・・なぁ、今夜俺と☆を観にいかないか?」
「ヤダ」
俺を見もしないその子の暗い・・・けれども綺麗な瞳に俺を映したいと思った。
「・・・じゃあさっ!俺が今から星を見せてやるよっ」
看護士さんから貰ってきた黒い袋に小さい穴をたくさん開けて、
懐中電灯に被せて、次に部屋のカーテンを閉めきって部屋の明かりを消す。
「おいっ」
その子から抗議の声があがったが俺は無視してその子のベッドに座る。
そして電灯のスイッチをいれる・・・。
天井に映る、白い星。
それを見上げてその子はぽつりと、星・・・と呟いた。
「なっ?星みたいに見えるだろ?」
「・・・ま、ガキの浅知恵にしては上出来だな・・・」
「むー。お前の方が、」
俺よりガキだろう?
そんな言葉は一瞬で消えてしまった。
だって・・・こんな子供だましの星空をとても嬉しそうに見上げているのだから・・・。
いつか、本物を見せてあげたい。
そう幼心に誓った俺はその子の手をこっそりと握った。