閑話休題【腐向けAPH】
「いつもは割り勘なんですか?」
「我が料理作るある、出かけねぇある。我もあさも余裕あるわけじゃねーあるよ?」
菊だってそうあるよね?と当然のことを聞くように言う。実際の男子学生の一人暮らしなんて、わびしい物であることが殆どである。気が向いたときには適当に作るが、大抵はコンビニ弁当で済ませてしまう。菊だって、週に1、2回はどうしても外食になってしまう。それだというのに、毎日料理を作っているというのか、大学生活、バイトをこなしながら、
「作った方が安いあるし」
「見習わなくてはなりませんね」
「でも、今日は違ったあるー。我は嬉しいある、あさもきっと嬉しかったあるよ」
幸せそうに言う耀さんに思わず、問うてしまう。どうしてですか?と聞くと、
「久々にこんなになるまで酒飲んだあるね」
と満足そうな笑顔で後ろを振り返ったものだから、もう何も言い返せない。表面上は大した恋人同士には見えない。どちらかと言うといつも喧嘩している様なイメージである。けれどここまで仲が良かっただなんて、といつもは知ることの出来ないふたりを本田菊は垣間見たような気がした。
作品名:閑話休題【腐向けAPH】 作家名:kk