PUPPY LOVE
『罰ゲーム』
「い、一体どうしたのだ、その格好は」
ヴァリアー幹部が詰めている部屋には、シエスタには最適な、穏やかな光が射し込んでいる。そこへ入ってきたルッスーリアが連れている人物を見るなり、レヴィはソファから立ち上がり、そうやっとのことで言った。ルッスーリアはちらりと下を見て、まぁ確かに驚くわよね、と思った。
「レヴィ~、可愛いからってそんな変な目で見ちゃだめよぉ」
「み、見てなどいない!どうしたのだと聞いている!」
「どーだっていいじゃん」
同じソファの背凭れに、入り口に体を向けて軽く腰を下ろしていたベルは、待ちかねたとばかり楽しげな声で言う。
「ほーら、やっぱ可愛いじゃん!」
「…着たんだから、もういいだろ、ベル」
ルッスーリアの後ろに隠れるようにして、もじもじと言ったマーモンは、頭にカエルは乗せているものの、顔を覆ってしまうほどの帽子も、ヴァリアーの隊服もマントも、いつもの衣服は何も身に付けてはおらず、代わりに可愛らしいミニドレスを着ているのだった。
作品名:PUPPY LOVE 作家名:gen