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来神時代、4人でこっそり酒盛りする話

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「だから、早く寝ろ馬鹿がっ…!」

「あはっ、あはははは!!!!」

疲れ切ったという表情の静雄に、絡みつく臨也の顔が――なんとも、楽しそうで。
あんな顔も出来たんだねぇ、そう門田くんに声をかければ、そこにはアルコールという毒素よりも"折原臨也"という毒に疲労しきった寝顔があった。僕に出来るのは、ただそっと毛布をかける。それくらいしかなかったわけで。


「ねぇねぇシズちゃん、腰ほっそいね~。なんで?これ、すごくない?」

「っ、テメェ…どこに手ぇ突っ込んでやがる!」

「えー。ドコとか、言えないよぉ~?だぁって、恥ずかしいもーん!あはははっ」

元々きちんと着れていなかった浴衣だけど、臨也の手によってみるみるうちに乱されていくそれを、なんだかすごく見てはいけない気がして俺は目の前のビールに口を付けた。ぬるまったビールは、お世辞にも美味しいとは言えなくて、なんだか今のこの部屋の空気みたいだ。
ああ、早く僕も酔い潰れればいいのになぁ。なんだか静雄が浴衣の帯で縛られてる気がする…あはは、ようやく酔いが回ってきたかな。

「はなっ…せ!この、バカ!!」

「いやだなぁ。シズちゃんの永遠の童貞に俺が終止符を打ってあげようって優しさだよ」

「てっめ、!酔ってると思って加減してやったらっ…だから、何処触ってんだぁぁ!!!」

「俺相手に油断するのが悪いんだよ。ほらほら、観念しなって」

俺の存在なんて、お構いなしに展開が進んでいく。
おかしいなぁ。夢が願望の現われならば、あそこでイチャついてるのは僕とセルティのはずなのに。

やけに綺麗な沖縄の星空が眩しい。
けど、一人で現実逃避の手段として天文観察をしても虚しいだけだ。

ああ、こんな事なら修学旅行などキャンセルして、池袋でセルティと自堕落で甘い生活を送ればよかった。

「セルティ…セールティィィ!!!」



「ちょ、新羅うるさい」

「安心しろ。テメェ程は有害じゃねぇよ」

「えー?大丈夫だって、俺巧いし」

「何がだよ?!つーか、放せって言ってるだろうがぁぁぁ!!!」



星空は嘲笑うかのように一つの星を流した。
願いは叶わず、残念ながら僕はまだ、此処にいる。










確信犯と無自覚
(どっちにしろ、性質が悪い!)




end