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あへんちゃん公爵
あへんちゃん公爵
novelistID. 1390
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【トムシズ】SAVE ME

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「そこで、……静雄静雄………ってトムさんの声で目が覚めたんすよね!」

静雄がベッドサイドに腰掛けて煙草を吸いながら、今見たばかりの夢の話をしていた。

「いやーなんかお前泣いてるしよ、トムさんトムさんうなされてるみてーだったから、流石に起こしたわ」
「すんません…」

すまなそうな顔で急いで煙草の火をもみ消すと、ペコリと頭を下げた。

「いや別に、謝る事ねぇべ。んでその後どうなったんだ?」
「そこで夢は終わりっす。やけにリアルで変な夢だったなぁ」

思い出すように、自分の犬歯の辺りを不思議そうに指で突っつく。

「正夢だったら怖ぇなぁ」

トムがそう呟きながら静雄の横に寝そべると、静雄も遠慮がちに並んで横たわり更に遠慮がちに抱きついた。

「トムさん吸血鬼でも、俺、トムさんと一緒に居たいっす」
「馬鹿だなぁ静雄。夢なんだろ?」
「あ、そうでした、あはは」

そういって笑う静雄をぐっと抱きしめてトムは静雄の首筋をペロリと舐め、

「まぁ、どっちにしろぜってぇ臨也君には渡さないけどな」
「何言ってるんすか、もう…」

顔を赤らめ大いに照れた静雄がもっとずっと強くトムを抱きしめた。