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小賢しさにプレゼント

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 臨也はにい、と口元の口角を上げて帝人を上目に見つめた。瞳孔に強く射抜かれて帝人の背がぞくりと震えた。

「好きな子虐めに罪なんてないよ」
「……」

 あはは、臨也はまた声を出して笑った。「帝人君変な顔〜!」

「真っ赤になっちゃってまぁ〜……」
「こ、これだけ暗かったら僕の顔が赤いことなんて分からない筈ですよ!」
「表情はばっちり見えるからね」
「色は分かりません!」
「うん、まぁ、そんなことはどーでもいいや。だから取り敢えず君は俺にキスをするべきだよね」
「なんっ……」
「今日は舌だけを入れてあげよう」
「……っ!」

 舌だけ、ということは他のものも帝人は受け入れたことがあるということだ。
 帝人は意味深な臨也の言葉に意味も無く視界を彷徨わせたが、やがて顔の角度を変えた。

「舌だけ、なら」
「舌が欲しいなら」
「……煩い口を塞ぎます」

 帝人が口付けをすると、それはすぐに与えられた。
作品名:小賢しさにプレゼント 作家名:tnk