『テスト投稿』もしも~ 大坂夏の陣
「慶次、お前はどうする?」
静かに尋ねる兼続の隣にどっかりと座った。
「天下を決める最後の戦いだ。俺も華を持たせてもらうぜ」
「そうか」
兼続の身体が少しだけ傾いた。
微かに感じる兼続の重みは、慶次に優しい笑みを浮かばせた。
「あてにされてるってことかね」
「無論」
長谷堂での戦いを前に交わした言葉と全く同じ。
あの頃と変わっていないこの距離に、兼続は胸に溢れる思いを抱え、静かに瞼を下ろした。
三日後。
西軍は江戸へ向けて進軍を開始した。
作品名:『テスト投稿』もしも~ 大坂夏の陣 作家名:川原悠貴