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あへんちゃん公爵
あへんちゃん公爵
novelistID. 1390
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君を天国に連れてってあげるよ

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雷門町に近づくだけで心臓が跳ね上がりそうになる。

どうして一緒に居る時に襲ってでも自分のものにしなかったのかと、
佐久間は度重なる後悔で眩暈を覚える。
2度の入院生活でフィジカル関係の治療とは別に、何やら毎日大量の薬まで処方されるようになったが、病状は悪化を辿る一方。
他のチームメイトには決して相談できない。
佐久間は孤独の中で結局心のよりどころを鬼道に求めてしまう。
仲のいい源田にすら言わない。言えっこない。
源田だって油断をしていたら途端に敵になるかもしれない相手だったし、
彼もまた鬼道に憧れを抱いているのはわかっていた。
ふざけやがって。
佐久間は左頬がひりりと引きつるのを覚えると、商店街の窓ガラスに映る自分が目に入り、少し不思議に思った。でも、そんなことだってどうでもいい。今の佐久間は鬼道の元へいち早く行きたかった。
理由なんて日替わりで用意できる。
寺門がどうした、源田に困っている、練習メニューに不安がある、勉強がわからない。
雷門の鬼道になったからこそ話のネタが無限に出来たのだ。
毎日電話をして眠るし、日がな暇さえあればメールもする。
真面目で面倒見のいい鬼道は実に丁寧に答えてくれていた。
ただし恋心とは無縁の関係で。
それでもよかった。佐久間はそれでも構わなかった。


日本代表の選考に選ばれた時、鬼道はとても喜んだ。
一緒に世界を目指そうと、昔よりも優しい雰囲気で佐久間と抱き合って喜んだ。自分のことのように喜んだ。
抱きしめられながら佐久間は勃起している自分を恥じたが、若い彼には到底抗えない事象だった。頬に触れる鬼道の肌の感触に体の芯が痺れていた。

だがどうだろう。彼は佐久間は選考に落ちた。
実力を発揮できないまま。
本来とは違うポジション違うアピールの仕方で佐久間は選考に落ちた。
一緒にプレイできると思っていた矢先にまた奈落の底に落とされたのだ。
口では頑張ってきてほしいと言えた。きちんと笑えた。
だが、どうだろう。
佐久間はサッカー選手としての実績を手に入れることが出来なかった。このままだと一生鬼道の隣に並べない。
そう思った佐久間は自然と足が雷門町へ向かっていた。
途中余りにも緊張しすぎて公園の水飲み場で処方されている薬をざらざらと口に放り込み、顔に垂れて来ている髪が濡れるのも気にせず水を飲み込んだ。
眩暈が「めまい」になった。