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それでも、鶏は籠を捨てた

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送ってくれて本当にありがとう。今日お仕事だったのに、ごめんね。
気にすんなって。そのお陰で半ドン出来たしな。
染岡君随分あざとくなっちゃったなぁ……。
冗談だって。
ふふ、久しぶりに皆に会えて良かった。もっといっぱい会えたらいいのになあ。
そうだな。北海道は遠すぎるな。
うん……。それにしても、驚いちゃった。風丸君、大分短くしちゃったんだね。
あれでも伸びた方だぜ。ガキの頃からずっと長くしてたのにいきなり切るから、俺は未だに慣れねぇよ。
そっか。……風丸君、やっぱりキャプテンの事。
だろうな。
子供の頃からそうなんだろうなあって思ってたけど、風丸君は言ったら気にするだろうと思って言わないでおいたんだ。
そりゃ、皆思ってる事だな。気づいてないのは円堂くらいだろ。
でも、もしかしたらキャプテンも気づいているのかもしれないよ。
そうかぁ?だとしたら何かしらアクション起こすだろ。
気づいたのが遅かっただけかもしれないじゃない。だって、風丸君は豪炎寺君と……。
それも、気づいてたのか。
うん。FFIが終わった後くらいじゃないかな。二人がそういう関係になったのって。
よく見てるよなあ俺なんか気づいたの最近だぜ。
あんまり近いと逆に気付けないものかもしれないね。
かもな。
豪炎寺君は解ってるんだろうね。風丸君の気持ち。風丸君も解ってる。お互いの関係が間違ってるってお互い思ってるのに、切り出せないんだ。
どうなんだろうな。俺はそれが悪いとも思わねぇよ。ガキの頃ならそう思ったかもしれないけどよ、今となっちゃ人間そう簡単には割り切れないもんだって思うからな。
僕も、そう思うよ。だって、一人で居るのは辛いもの……。
吹雪。
染岡君、皆が幸せになるのって、難しいね。

染岡がもう一度彼の名前を呼ぼうとすると、アナウンスが流れた。
本日は東京大江戸国際空港をご利用頂き、誠にありがとうございます。ご来場のお客様にご案内いたします。15時45分発の札幌行きの便へご搭乗のお客様は……。
アナウンスを聞き終えない内に吹雪は、荷物を持ち直すと搭乗口まで足を進めた。一度染岡を省みた。
じゃあね、染岡君。また近いうちに会えるといいね。今度は染岡君が北海道に来てね。
金があればな。
吹雪はまたゆるやかに笑い、搭乗口まで駆けていった。