華氏五十一度
同じ東京でも、街によって気温は異なる。
お台場なら海風があって夏でも冬でも体感温度はやや低下するし、丸の内はビル風と廃棄された空気が通行人を直撃する。
渋谷は駅前スクランブルが最も暑い。人口密度と、そこが一番文字通り「谷」であることが停滞を産むのだろう。
森の多い上野や、まわりより少しだけ標高が高い六本木は、なかなか風も通りやすい。
付け加えるとしたら高速道路。文字通り、温暖化の原因麗しい自動車の排気ガスの供給源があるとないとじゃ大幅に違ってくる。
で、あるならば、風通しが悪く、緑も少なく、ビル排気も多く、人口密度も高く、高速道路まで通っちゃっていて、「池」の名残よろしく空気の溜まりやすい街ならば。