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2004年度龍騎短文まとめ

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聞こえているならいいし聞こえていないならもっといい。
ただ傍にいてくれなんてこの年でどうやって言える?
さよならと言う君の手を掴んでひきとめないようにするだけで精一杯。

■2004/01/13 (火) 芝手
君をなくせば幸せになれると思ったんだけどすこし違った。
君を忘れれば幸せになれるけど失うだけじゃ幸せにはなれないね

■2004/01/01 (木) 芝手
年が明けた。
毎年思うんだけど新年というのはぼんやりテレビを眺めたり初詣の列に並びながら迎えたりするのではなく、子供のように早くに寝てしまって目を開けたら魔法のようにもう昨日とは違う年、というのが正しい迎え方だと思う。
まあなんていうか、俺の隣にいる人のように。
寝顔に話しかける、
「俺も去年まで年越しチャットやってたり素で一日寝過ごしたりしてたんだけどね」
そんなのどうでもいいと思ってた。昨日から続いた今日なのにいちいち料理とか用意して抱負とか特別番組とかそんなのバカみたいだと思ってた。
一日一日を無駄にして生きるのがかっこいいと思っていたよ。
「後悔とかはしないけどね、やっぱあんたと会えてよかった」
あんたと同じ家で暮らすこと。あんたと同じものを見て過ごすこと。あんたと同じベッドで寝ること。
全部俺の言い出したわがままだけど、
「聞いてくれたってことは満更でもないってことだよねえ」
あんたと出会えて去年の俺は幸せでした。
とりあえず今年の俺はあんたを幸せにすることにします。
おやすみなさい、みゆきちゃん。
明日起きたらおめでとうって挨拶してそれから初夢でも聞こうか、考えるだけで少しくすぐったいね。

もしかしたら俺はこのひとに会うまで幸せというものを知らなかったのかもしれないと思いながら目を閉じた。