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ブギーマンはうたえない 〈序章〉

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やってくる、やってくる♪
ブギーマンがやってくる♪










「つがるー! つがるー?? 」


眼鏡をかけた男は捜していた。誰を? といえば、彼の捜し者を。
それは世にも恐ろしく、そして誰よりもさみしがりやな優しい殺人機械。


「何処に行ったのさ津軽ーッ! ったくもう! 一応明日は夕方から公演だから時間はあるけどさ! それまでに1ヶ月ぶりのメンテナンスの日でもあるってあれ程、そうそれは口が酸っぱく、彼の耳にタコができる程教えておいてあげたのに! まー本当に僕の口が酸っぱく? 彼の耳にタコができるってのはそれは荒唐無稽、ただの比喩表現の一種に過ぎないものなんだけど…、ってああ! こんな無駄なうんちくを語っても聞いてる誰かがいないんじゃただの独り言。いや実際そうなんだけど! ああ、セルティだったらここで一発鳩尾にあの愛の鋭い手刀を打ち込んで突っ込んでくれるだろうに。こんな遠く離れた地で僕は艱難辛苦、大変な困難の中悩みに悩みまくってるよ! てなわけでつがるーっ!! 僕のために早く出てきておくれーーーーッ!!!!」


眼鏡の男は殺人機械を捜している。ことわりもなく姿をふいと消したその気まぐれ怪奇の殺人機械を。だけど機械はそんなことはない。いつもは眼鏡の男の言うことを素直に聞いて仕事をこなすただの道具にすぎない。
じゃあ何処へ? 機械が独りで一体何処へ行ったというの。


「津軽…、ああ…そういえば仕事のターゲットの詳細、まだ彼にインストールしてなかったな…、たぶん」


主人の下を離れて機械は。そう殺傷型人型兵器『津軽』は。





***