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食満の髪がむかし実習で切られてたら萌える

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留三郎が髪を短くして帰ってきたのはもう夕暮れを過ぎた頃だった。実習からなかなか帰らない留三郎を心配してずっと外に居たものだから良く覚えている。
その時の留三郎はとにかく酷く負傷していたものだったから僕は急いで保健室に運びこんで保健委員の後輩に新野先生を呼びにやって、それからは大忙し。留三郎の髪の変化に気付いたのは一通り治療を終えた後だった。
切った、と留三郎は言った。帰りに出くわした手練、それとの戦闘中にやむをえず切った、と。本当のところは分からない。留三郎がそう言ったので僕はそれを信用している。
さて困ったのは後日の委員会だったらしい。僕は「絶対安静!」と見舞いに訪れる下級生たちを軒並み追い払っていたので(これは僕も対応が幼かったと反省している)、実習後実際に下級生たちが留三郎と会うのはこの委員会が初めてとなる。
未だ治療の痕の生々しい、包帯が何重にも巻かれて、そしてすっかり髪の短くなった留三郎を見た下級生たちはみるみる泣きだしてしまったらしい。
お怪我は大丈夫なんですか、その髪どうしたんですか、せんぱい、けませんぱい。口々に言いながら涙、鼻水、顔から出るものすべて出して留三郎にしがみついてきたらしい。(「だからあんなに大げさに巻くなって言ったんだ、怖がらせちまったじゃねーか!」と後で留三郎に叱られたが、これに関しては僕は全く何も悪いと思っていない。)
とにかく下級生全員にしがみつかれ身動きがとれなくなった留三郎は、下級生たちを泣きやませることに必死になったという。
俺にかかれば簡単なもんだったぜ!と実習の様子を少しばかり語って見せたら、下級生たちはますます泣き出してしまった。(当たり前だ。)どんなにあやしてもなだめても泣きやんでくれない下級生たちに、留三郎はすっかりまいってしまった。
「だって、せんぱ…、怪我…っ!髪、だっ、て…!!」
「おいおい、勘違いすんなよ。怪我なんてすぐに治っちまう。それにこの髪だって自分で切ったんだぜ?」
え?自分で切った?本当ですか?