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friend or lover ?

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友達は恋人未満か否か



「男女の間に友情は成立するでしょうか?」

古泉の、いつもとの相違点が見つからない貼り付けスマイルは今日も絶好調な様で、俺としちゃ大変不愉快だ。
そんな笑顔と共にのたまったこのセリフは、回り道大好きのコイツにしてはわかりやすいオチを含んでおり、俺でも簡単に読めてしまった。
うんざりだ。

「成立してもいいんじゃないか?」

正直、古泉が用意したうざったらしいオチに持っていきたくない俺は、大して考えもせずにソレを回避できそうな回答を述べた。
が、古泉には俺のこの回答は予想通りであったろうし、俺もこの回答を古泉が予想できていることは予想通りだった。
次に言うこともなんとなく予想できるぜ。
いらんスキルだな。

「そうでしょうか?男と女が一緒にいて、そのうち惹かれあうのは自然な流れであり本能に従ってすらいると思われますが」
「そうだとしたら、谷口にもとっくのとうに恋人ができてナンパだ、合コンだ、に精を出さずに済んでいるはずだが?」
「いえ、谷口さんに置かれましては、ナンパや合コン、それ自体を楽しんでいるようにすら見えますが」

ほう、新しい意見だな。
じゃ、なにか?奴がその気になればいつでも彼女ができると?

「そうですね、彼が真面目に、自分にとってのただ一人の人を見つければその人を得ることができるでしょうね」

もちろん、それまでの道のりにはある程度の苦難があるやもしれませんが、などと続けた古泉のその意見は楽観しすぎではと思える。
ある程度の苦難、ねぇ。
山と谷しかないように思えるがな、あいつが彼女つくるのなんざ。

「あなたの場合、至極簡単に、いえ、やはりある程度の苦難はあるでしょうが、すぐ側にピッタリの女性がいるじゃないですか」

くそ、そうやって話をつなげるか。
やはり谷口じゃ話は伸びないか。いや、延々と谷口の話なぞしたくもないが。

「…朝比奈さんとピッタリだといってくれるのなら、恐れ多くもあるのだがこれ以上はないってくらいの身に余りすぎる光栄だな。もちろん甘んじてそれを受ける覚悟はあるぞ」
「残念ながら違いますね。確かに、あなたと朝比奈さんも大変均整のとれた素晴らしい組み合わせになるのでしょうが…」
「じゃあ長門か?」
「そうですねぇ、長門さんの感情の機微を一番よく理解していらっしゃるのはあなたでしょうからね。けれど…」
作品名:friend or lover ? 作家名:由浦ヤコ