【腐向けAPH】ドキュメント【英日/人名使用】
死んでしまえばいいのに、心で思っていただけの筈なのにいつの間にか声に出ていた。音声として声にするとその言葉は残虐さを増して非道な言葉へと変化したのだった。
唇から発せられた残虐なその台詞は目の前にいるエメラルドの瞳をもったくすんだ金髪の彼の心に突き刺さってしまったようで、すぐに彼はその酷く整った顔をゆがませて瞳にじわりと涙を浮かべた。それもつかの間、彼の振り上げた掌は残酷にも私の頬を直撃し、小気味いい音をはじき出したのです。ぱちん、痛いと思ったのは一瞬だけでそのあとは、私を押して殴る蹴るの大騒ぎ、何一つ抵抗の手段を持たない私は、元よりも抵抗する気などさっぱり無かったのですが、サンドバッグのように暴力を享受し続けました。彼の暴力はとどまることを知りませんでしたが、けれど本当にその暴力は私を害したいだけではなく、単に甘えているだけに過ぎないのです。可哀想に愛情を知らない大英帝国、抱きしめて差し上げたい。いつか終わるだろうそんな暴力を受けながら始めて彼に暴力を振るったのは自分だと思い出しました。そうです、振るような言葉の暴力を彼に浴びせてしまったことを、殴られながら私は始めて後悔いたしました。その所為で彼はこんなにも苦しんでいるのです。やがて、彼の体力に限界が見えた頃に私は起き上がって彼、アーサー=カークランドのすっかり表情の抜け落ちた頬を撫でました。ごめんなさい、そんな出来そうないこともう望みませんから、お願いですから、やめてくださいと言うと、彼はぼろぼろと涙をこぼして笑ってそうだよな。と言いました。別に貴方の暴力をやめろだなんて私はいっておりません。
「そうです、だからそんなに泣かないで下さい」
「…止めたいのは山々なんだが、止まらないんだ。どうしよう、本田」
伸ばされた私の血が付いた手を拒まずに私は受け入れて私よりはずいぶんと大きなその身体を抱きしめる。くすんだ金髪はまるで雲のかかった太陽のようで、朝露に反射する緑色をした瞳に滲んだ涙が酷く美しかった。綺麗だと、そう血まみれの顔で本田が呟くとお前のほうが綺麗だと相手は返した。血まみれで、ずたずたで暴力を享受しながらも貴方のことしか考えない私はそんなに美しくありません。
「涙はいつか、枯れてしまいます。貴方の涙はとても美しいので枯れて欲しくありません」
「…」
唇から発せられた残虐なその台詞は目の前にいるエメラルドの瞳をもったくすんだ金髪の彼の心に突き刺さってしまったようで、すぐに彼はその酷く整った顔をゆがませて瞳にじわりと涙を浮かべた。それもつかの間、彼の振り上げた掌は残酷にも私の頬を直撃し、小気味いい音をはじき出したのです。ぱちん、痛いと思ったのは一瞬だけでそのあとは、私を押して殴る蹴るの大騒ぎ、何一つ抵抗の手段を持たない私は、元よりも抵抗する気などさっぱり無かったのですが、サンドバッグのように暴力を享受し続けました。彼の暴力はとどまることを知りませんでしたが、けれど本当にその暴力は私を害したいだけではなく、単に甘えているだけに過ぎないのです。可哀想に愛情を知らない大英帝国、抱きしめて差し上げたい。いつか終わるだろうそんな暴力を受けながら始めて彼に暴力を振るったのは自分だと思い出しました。そうです、振るような言葉の暴力を彼に浴びせてしまったことを、殴られながら私は始めて後悔いたしました。その所為で彼はこんなにも苦しんでいるのです。やがて、彼の体力に限界が見えた頃に私は起き上がって彼、アーサー=カークランドのすっかり表情の抜け落ちた頬を撫でました。ごめんなさい、そんな出来そうないこともう望みませんから、お願いですから、やめてくださいと言うと、彼はぼろぼろと涙をこぼして笑ってそうだよな。と言いました。別に貴方の暴力をやめろだなんて私はいっておりません。
「そうです、だからそんなに泣かないで下さい」
「…止めたいのは山々なんだが、止まらないんだ。どうしよう、本田」
伸ばされた私の血が付いた手を拒まずに私は受け入れて私よりはずいぶんと大きなその身体を抱きしめる。くすんだ金髪はまるで雲のかかった太陽のようで、朝露に反射する緑色をした瞳に滲んだ涙が酷く美しかった。綺麗だと、そう血まみれの顔で本田が呟くとお前のほうが綺麗だと相手は返した。血まみれで、ずたずたで暴力を享受しながらも貴方のことしか考えない私はそんなに美しくありません。
「涙はいつか、枯れてしまいます。貴方の涙はとても美しいので枯れて欲しくありません」
「…」
作品名:【腐向けAPH】ドキュメント【英日/人名使用】 作家名:kk