薄紫の空の彼方に貴方を見ました
最初は、ただのジムリーダーの一人としか思っていなかった。
私は、ヒビキくんのほかには友達はいなくて。
それに、全然活発じゃなかったから、いつも部屋で一人で本とかを読んで過ごしていた。
自分のポケモンを持つことなんて、想像もつかなかった頃。
それでも、部屋の中でポケモンについての雑誌とか、自分よりも三つだけ上の人がチャンピオンになったこととか、
たくさんのことを読んで、見て、いつも『もしも自分もこうなれたら』なんて夢を見てた。
それがいつしか、ヒビキくんが冒険は楽しいなんて言ってくれるようになって、
自分のポケモンを持てるようになって、彼らと頑張っていこうと思えるようになって、
たくさんの人たちが自分を外に連れ出してくれて。
そうしているうちに、私はいつしか強くなりたいと思っていた。
目標もなく、強くなりたいわけじゃない。
最初はよく分からなかったけど、大切な人たちを守るために強くなりたいんだと、気付いた。
そうして、戦って、勝ったり負けたりを繰り返して、何度も大変な目にあって、何度も泣いたけれど、
それを繰り返しているうちに、私はロケット団を解散させて、そしてジョウトのチャンピオンになった。
それでも、旅をやめたくなくて、カントーにやってきて、カントー方面からもセキエイ高原を目指すために、
カントーのジムリーダーの方々と戦って、バッジを手に入れていった。
彼も、そうして出会った一人。
最初は、ほかの人と変わらずに接していた。
でも、何度か再戦をしてもらい、会話をして、ポケモンを交換して。
そうして彼と接していたら、いつの間にか。
かけがえのない、大切な人になりました。
「記念に写真を撮ろう!」
細められた視線を向けられる。
彼の目はいつも優しくてあたたかく人やポケモンを見ている。
たまたま、ダグトリオに会いたいな、なんて気持ちでやってきたディグダの穴。
そこに彼はいた。
タケシさん。
その名前すら、胸に浮かべただけで熱くなって、ドキドキしてしまう。
「い、いいんですか…?」
洞窟が薄暗くて、本当に良かったって思った。
こんなにも顔が熱いってことは、きっと今私は真っ赤になっているだろうから。
それを、見られないでもらえるから。
もちろん、と、彼はうなずく。
「そうだ、一緒に君のポケモンも入れようよ。」
私は、ヒビキくんのほかには友達はいなくて。
それに、全然活発じゃなかったから、いつも部屋で一人で本とかを読んで過ごしていた。
自分のポケモンを持つことなんて、想像もつかなかった頃。
それでも、部屋の中でポケモンについての雑誌とか、自分よりも三つだけ上の人がチャンピオンになったこととか、
たくさんのことを読んで、見て、いつも『もしも自分もこうなれたら』なんて夢を見てた。
それがいつしか、ヒビキくんが冒険は楽しいなんて言ってくれるようになって、
自分のポケモンを持てるようになって、彼らと頑張っていこうと思えるようになって、
たくさんの人たちが自分を外に連れ出してくれて。
そうしているうちに、私はいつしか強くなりたいと思っていた。
目標もなく、強くなりたいわけじゃない。
最初はよく分からなかったけど、大切な人たちを守るために強くなりたいんだと、気付いた。
そうして、戦って、勝ったり負けたりを繰り返して、何度も大変な目にあって、何度も泣いたけれど、
それを繰り返しているうちに、私はロケット団を解散させて、そしてジョウトのチャンピオンになった。
それでも、旅をやめたくなくて、カントーにやってきて、カントー方面からもセキエイ高原を目指すために、
カントーのジムリーダーの方々と戦って、バッジを手に入れていった。
彼も、そうして出会った一人。
最初は、ほかの人と変わらずに接していた。
でも、何度か再戦をしてもらい、会話をして、ポケモンを交換して。
そうして彼と接していたら、いつの間にか。
かけがえのない、大切な人になりました。
「記念に写真を撮ろう!」
細められた視線を向けられる。
彼の目はいつも優しくてあたたかく人やポケモンを見ている。
たまたま、ダグトリオに会いたいな、なんて気持ちでやってきたディグダの穴。
そこに彼はいた。
タケシさん。
その名前すら、胸に浮かべただけで熱くなって、ドキドキしてしまう。
「い、いいんですか…?」
洞窟が薄暗くて、本当に良かったって思った。
こんなにも顔が熱いってことは、きっと今私は真っ赤になっているだろうから。
それを、見られないでもらえるから。
もちろん、と、彼はうなずく。
「そうだ、一緒に君のポケモンも入れようよ。」
作品名:薄紫の空の彼方に貴方を見ました 作家名:るり子