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不満なんてあるわけないよ!

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かと、思いきや。
同棲1日目にして大問題が勃発したりも、する。
「ダメ!無理!寝起きの不細工な顔なんか見られたら死ぬしかない!」
「生きて臨也さん!っていうか全然不細工じゃないですから!」
「気休めはよしてっ!って言うか何寝ちゃってんの俺何無防備に寝ちゃってんの!?信じらんない帝人君がいるのに!俺のばかばかばか!」
「落ち着いて、もうほんとに落ち着いて!人間は普通寝ます!むしろ寝なかったらヤバイです人間は寝ないと精神に異常をきたすんですよ!」
「ま、まさか帝人君寝顔とか見た!?俺の寝顔とか見たの、どうなの!?」
「見ましたよ見ましたけどかわいかっ・・・」
「ぎゃあああああもうだめ死ぬ!死んでやる!死なせてください!むしろいっそ殺して!」
「臨也さん駄目です!ベランダ禁止!飛び降り厳禁!っていうか一緒に暮らすんだから寝顔なんか当たり前でしょう!?」
「想定外だよ!」
「想定内です!っていうか、臨也さんだって僕の寝顔見たでしょう!」
「帝人君はいいんだよ!どの角度から見たって歪みねえ可愛いよ!垂れたヨダレさえも完璧な可愛さだよ!いっそこの世のすべての可愛さを凝縮したら竜ヶ峰帝人だよ!」
「わ・・・訳がわからねえ・・・!っていうかあなた僕のことかっこいいっていってませんでした!?」
「かっこいいよ!そりゃもう凄まじいカッコよさだよ帝人君は!全世界が惚れるべき男前っぷりだよ!思わずうっかり帝人様呼ばわりしちゃう勢いだよ!?」
「普通、可愛いとかっこいいは同じ人間に同列には語れないと思うんですけど!」


「ばか!それがあえて均等に同居し合い、なおかつ可愛さもかっこよさも世界に誇れる奇跡の存在が帝人君だよ!」


これは、なんだ。
ノロケか?
自慢か、自慢なのか?
帝人は胸をはってどうだ!という顔を擦る臨也を、奇っ怪な生き物を見るような目で見つめた。いや、臨也が帝人を力いっぱい自慢してどうする。
・・・なんか、怒鳴り散らすのさえばからしい。
「・・・もう、いいですよ」
はーっと息を吐き、帝人はとりあえず臨也をソファに座らせた。死なれたら困る。とりあえずその顔を両側からガッ!と掴んで。




「いいですか!貴方の寝顔も泣き顔も笑顔もブサイクだろうが美しかろうが全部、「私」のものなんですから勝手に死ぬとか殺せとか言わないように!」



わ・か・り・ま・し・た・か!
真顔で見つめられた臨也は、かわいそうなほど赤くなって、何一つ声にならずにただただ頷くのだった。


大丈夫か、この同居生活。