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クチナシの花(ルオ・タウ×ムバル)

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幸せは、突然やってくる。




「ムバル! 見てくださいっ、ソフィアさんから頂いたんです!」
「マナリル様、こんなところで走られては危険ですよ…! …これは、花?」


書の間に突然花がやってきたと思ったら、その花の頭にも花が咲いていた。
…言い換えよう。
書の間に突然マナリルがやってきたと思ったら、そのマナリルの頭にはかわいらしい花が咲いていた。

普段、研究ばかりしているこの間にマナリルがやってくると、それがどんな用件であれ淀んでいた空気が華やかになる。
最初のうちは書を読むことができる人物として積極的にこの間に入り浸ることも多かったが、これ以上は危険と判断したムバルが彼女を自由にさせたため、外で新しい友達を多く作ったらしい。
最近はたまにこうして書の間に遊びに来ると、今や親のように慕うムバルに今日あったことを話す、ということが時々あった。そしてその度に、この部屋の雰囲気が和らぐのだった。

ムバルの腕の中のマナリルのいつも付けているカチューシャがいまは取られており、その代りに咲いていた白い花は、確かこの城の周りにある森のどこかで見た記憶のあるものだった。
花の名前などチューリップくらいしか知らないムバルは当然名前を知らなかったが、マナリルが教えてくれた。


「これは、クチナシという名前のお花らしいです。ソフィアさんが、私の髪の色に合うからと下さったんです!」


ニコニコしながら花の説明をするマナリルを見ていると、こちらも自然と笑みが零れる。帝国では見たことがなかった彼女の心からの笑みは、長時間研究ばかりしているムバルの疲れをも癒した。

マナリルの銀色の髪に咲くクチナシの花は、決して華美ではなく可憐で、マナリルの性格にも容姿にもとても似合っていた。
最近仲間になった司書の一人と仲良くなったと聞いてはいたが、こんな素敵なプレゼントを贈るほどまでに仲良くなっていたとは、嬉しい意味で予想外だった。
少しだけ、マナリルの保護者のような役割をしていたムバルにとっては、寂しくもあったが。


「そうなのですか。…可愛らしい花ですね。確かに、姫様にとってもよくお似合いだと思いますよ」
「ふふっ、そうですか? ありがとうございます」


ソフィアに花を貰ったことも、ムバルに褒めてもらったことも、全てが嬉しい様子のマナリルは満面の笑顔で喜んだ。