Half Moon , Day Moon
何時しか、それは当たり前のことに思えて、だから、僕は気が付かなかったのだろう。僕は、これ程までに――。
「フランソワーズ、君は……」
「なぁに? ジョー」
呼び掛けに向き直った彼女を抱き寄せた。フランソワーズは抗わず、黙って僕に身を任せる。唇が、触れ合う。
柔らかな感触、甘い香り。愛しい鼓動。その、体温。僕の――フランソワーズ。
真昼の月を、僕は手に入れたのかもしれない。
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作品名:Half Moon , Day Moon 作家名:BOMBER☆松永