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take away

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「助けてくださって、ありがとうございました」
「いや…」
居心地悪そうに頭を掻いた静雄は、手持ち無沙汰から新しい煙草を取り出すと口に銜える。
「お前がいつも一緒にいる、あの金髪のガキ」
「えっと、紀田くんのことですか?」
「ああ、その紀田って奴が探してた」
「えっ?」
驚いた帝人が目を瞬かせると、静雄はゆっくりと煙草に火をつける。
「なんでもメールしても返信がないし、電話をしてみても出ないって。それで通学路を辿ってみたら道端にお前の携帯が落ちてたって」
「そうだったんですか」
「それで池袋中を探し回っているときに俺を見つけて、知らないかと尋ねられたときに事務所から携帯に電話が入って」
「あー…」
なるほど。だとしたら正臣にもかなり心配をかけてしまったことになる。
「すみません、ご迷惑をおかけしました」
再度ペコリと頭を下げた帝人に、静雄は顔を顰める。その表情に、何か気に触ることでも言っただろうかと帝人はオロオロしだす。
「ちげぇだろ…」
「なにがですか?」
不思議そうに聞いた帝人に、静雄はイライラと煙を吐き出すと、火をつけて間もない煙草を捨てる。
「俺のせいでこういうことになったんだ」
「でも、そもそも僕が不注意だったから」
「それでも!」
いきなり大きい声をだした静雄に帝人は驚く。その反応に「悪ぃ…」と呟くと静雄は表情を隠すように胸ポケットから出したサングラスを掛ける。
「俺のせいであることに変わりはない…」
落ち込んだように言う静雄に、帝人は先ほどから彼がイライラしたり居心地悪そうにしていたのは、罪悪感のためだったのかと理解した。でも、だからといって帝人が静雄から離れる理由にはならない。だって結局は無事だったし、普通じゃ体験できない非日常だし…。
「じゃあ、平和島さんが守ってください」
良い事思いついたとでも言うように、帝人は微笑むと静雄を見上げる。
「平和島さんのせいで危険な目にあうのなら、平和島さんが守ってください」
でも僕も、守ってもらうばかりでいるつもりもありませんけど。
そう言って帝人は、落ちているカバンを拾ってから歩き出す。
「お、おい」
「平和島さんは、ちょっと怖がりすぎだと思います」
だからそこは、僕が守ってあげますね?
帝人はクルリと振り向いて静雄に言ってから、急に恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にする。つられて静雄も赤くなる。
「だから、もう会わないとか、話さないとかいうのは、無しでお願いします!」
羞恥に耐え切れなくなった帝人が走り出す。
「ちょっ!待て!」
「待ちません!」
恥ずかしい恥ずかしい。
自分の大胆な発言に頭が一杯になっていた帝人は、結果的にアパートの前まで静雄と追い駆けっこすることになる。
そしてアパートの前で帝人が心配でウロウロしていた正臣に見つかり、再会の喜びも束の間、ついてきた喧嘩人形に正臣がどういうことなのか問い詰めることになるのだが、それはまた別の話。
作品名:take away 作家名:はつき