巫女さんなシズちゃんと帝人くんの話
「…え?」
血溜まりの中に誰かが倒れている。
それはとてもよく知った人物だった。
知っている。名前も、声も、優しい心も。
「うそだ…うそだ…」
だって彼は強いのだ。誰にも負けないのだ。
「やだ…やだよぅ…こんなのいやだ…」
親友の姿がフラッシュバックする。
彼もまた自分を庇って人外のケモノの爪を浴びたのだ。
正臣は多少ケンカが強いがただの人だ。
静雄は人間の規格を超えた「最強」だと聞いた。
だから、だから何も不安を覚えなかったのに。
◇ ◇ ◇
散文にお付き合いくださりありがとうございました(ぺこ)
作品名:巫女さんなシズちゃんと帝人くんの話 作家名:おりすけ