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こた@ついった
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novelistID. 1633
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一時でも離れたくない

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「なぁ、ロマーノ、もしも俺が、お前の前から消えたら、お前を一人にして消えたら、どうする?」

「は?」
 太陽をぼんやりと眺めながら何となく問いかけてみた。お昼時。ロマーノは俺を床に押しやってソファに寝転んでいた。
「何だよ、急に」
 見上げれば、ロマーノは驚いた様な顔をしていた。珍しいその顔に、思わず笑ってしまう。ロマはかわええなぁ。
「別に、何となく訊いてみただけやで〜」
「何だよ、ちくしょー」

 それが先週あった会話で、今日はロマーノに会う事無く家で寝ていた。それは、風邪を引いたから。ここの所経済状態が悪化しつつあり、遂にこうなってしまったのだ。ロマーノにうつす訳にはいかない。だから連絡はいれずに良くなったら会いに行く。唯の風邪だから。
 ぼんやり天井を見つめじっとしていた。ロマーノが居ないとこんなにつまらないんやな。
 風邪を引いたことをロマーノに伝えればきっと「日頃の行いが悪いんだバーカ」とか、そんな風に言うのだろう。嗚呼、早く会いたい、あって思い切り抱き締めたい!殴られるだろうけど、それやって愛情表現なんやって事、わかっとんねん。みんなには違うって言われるけどな……。
 寒いけど暑い。風邪ってそういうモンなんやな。
 そういえば昔、ロマーノが風邪を引いたときはどうしたっけな。一日付っきりで看病して、風邪が治ったロマーノにえらい小さい声で「ありがと」って言ってもらえたんやで。その後蹴られたけど。
(ロマーノ、ホンマにかわええなぁー……)
 ダダダ、ガタッ!音がした。え、何!?家鍵かけとったし、泥棒!?どないしよう。うち来たって持ってける物何もあらへんよー!
 ベッドから起き上がろうと、ズキズキ痛む頭を押さえながら身を起こすと同時に、バン!扉が勢いよく開かれた。
「だ、誰やーーー!!」
「おいスペインこのやろー!無事かっ!?」
 泥棒かと思いきや、たった今まで考えていたロマーノだった。息を切らせて、目をちょっと潤ませとって、「何かあったんかっ!?」って聞いたけど「それはこっちのセリフだ!」っと怒鳴られた。ロマーノはベッドの脇に来るとズルズル力が抜けた様に座り込んだ。こんなロマーノ見るの初めてで、どうしたらいいかわからへん。何て声掛けたらいいか解らないでいると、泣き出しそうな声が紡がれた。
「ちくしょー、バカスペイン……」