二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

淡い淡い(ミーネ→ビュクセ)

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 

とにかく彼の前では平常に普段通りにいなければいけないのに!


「…な…、なに?」


声が上ずったような気がしたが、平静を取り繕う。
彼は幸いにも、気付かないでいてくれた。
…或いは、気付かないふりをしてくれた。


彼は私の顔をまっすぐ見据え、背中を許した相手にしか見せない笑みを浮かべる。
心臓がぎゅうっと締め付けられる感覚がして、耐えられないくらいに痛かった。


「ありがとう」
「…………!」


銃の改良に対して感謝してくれているのか、任務の報告に感謝してくれているのか。
それは分からないけれど、私の顔から火が出たのは分かった。


「…しっ、失礼するわ!!」


慌てて扉を閉めて彼の視界から消えても、しばらくの間、心臓の鼓動も顔の熱さも変わらなかった。


― 私は、彼に恋をしている。


彼が私を呼んだその声を反芻して、たまらなく愛しく思った。