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たかむらかずとし
たかむらかずとし
novelistID. 16271
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The Catcher in the Library

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 全然怖くないなあ。
 しかもちょっとかわいいなあ。
(───もっと話したいなあ)
「あの、平和島さん」
「うん?」
 ようやく衝撃から立ち直ってきたのか、平和島静雄はようやく顔を上げて帝人を見た。まだちょっと顔は赤い。
「静雄さんって呼んでいいですか」
「………別に構わねえけど」
 なんなんだ一体、ときょとんとした顔に書いてある。 
 帝人は笑って言った。
「また今度、お話ししてもいいですか」
「……お前変な奴だな」
 平和島静雄は赤い顔のまま呆れたように言った。
 そのサングラスの下の微妙な表情に、帝人はまた笑う。
 ───うん。
 なんだか、面白そうだ。
 帝人はまた、にっこりと笑った。 





 ───まさかその「また今度」が三日後に、しかも空飛ぶゴミ箱にぶちあたるという形で訪れるとは、そのときの帝人は予想もしなかったのだけども。
 それはまた、別の話である。