ありえねぇ!! 2話目
【足りなくなったら連絡しろ】は、何もなければそっちで、問題事は片付けろという事。
事実上の拒絶だ。
(ふざけんじゃねーよ)
今、自分が16歳なのがとても悔しい。
せめて平和島静雄ぐらい年を取っていたら、本当に帝人の後見人になれるのに。
そうしたら一々帝人の保護者印とか署名を貰う為、やつらと面倒な連絡を取る事もなかった。
何故自分はまだ子供なのだろう?
かつて黄巾賊を従え、『将軍』とまで呼ばれた男なのに、何故?
「…、っくしょー……、みかどぉ~、早く目覚めてくれよぉ……」
ガラス越しにこつりと叩く。
無機質な寒々しい板一枚の距離しかないのに、帝人の体温が感じられない。
こつりこつりと何度も右手の中指の間接で、ガラスを叩く。
透明な壁に映る自分の中指には、仕掛け針の入ったこの銀の指輪が嵌っている。
これは、帝人とお揃いの品だ。
もう一生離れない外さないと、親友と恋人の境界線を越えた秋に、互いの指に嵌めた。
見届け人は杏里だった。
いつもこの両手に帝人と杏里を掴めたのに、今はもう、どの手も握り返してくれる人がいない。
「【愛シテル】。お前を【愛シテル】」
紀田正臣ハ、一生竜ヶ峰帝人ヲ愛シテル
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二話目(人物紹介編)がやっと終了です。
登場人物が多すぎて、静雄達が霞んでしまった(撲殺)。
今回の臨也は最低だし、杏里ちゃんも大好きなのに死んじゃってるし。
悲しい役割振って、本当にごめんね。
今後はほぼ、静雄視点で話は進みます。
この話は静帝静帝静帝!!
言い張ってないと、忘れそうです(泣)
作品名:ありえねぇ!! 2話目 作家名:みかる